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河原 真宙
2021年7月26日 14:48
約束を交わさずに済んだのはせめてもの救いになった。金曜日の夜は月が青かった事思い出せたから救われた。夜に降る雨にだけ濡れる花を見た。悲しく無いのに涙する夜に重ねていた。最後の言葉を呑み込んだのは青い月が雨を呼ぶ事を知っていたから。子供の泣く声が雨によく沁み込んで地面に落ちる前に消える煙草の煙。声のある方に振り返っても、独り。いつかどこかで会えると確信しながら言い聞かせ