理学療法評価+ピラティスで腰痛患者(伸展時痛)を評価してみる
おはようごさいます!今回は腰背部痛患者に対する評価をテーマにして書いていこうと思います!
結論からいうと、ROMやMMTなど行わずに、動作分析で腰背部痛の原因を考えみましょうといった内容になっています。
どんな方が対象か?
・腰背部痛の評価について知りたい人
・ピラティスに興味がある人
・臨床での効率を上げたい人
・腰背部痛の病態について知りたい人
腰背部痛の患者さんを見る機会はたくさんあると思います。今回の記事が皆さんの臨床の引き出しの一つになれば幸いです。
今回は腰背部痛でも、体幹伸展時痛について考えていきたいと思います。
腰背部痛の原因は他の部位が動かないから、腰背部に過剰な運動が生じる
まずなぜ腰背部痛が生じるのかですが、結論から言うと他の部位(胸椎、骨盤、股関節など)が可動性が低下し、その分腰背部に過剰な動きが求められ、痛みが生じるということです。
体幹伸展動作の動きとしては、
胸椎伸展+胸郭前面の拡張+腰椎伸展+骨盤後傾+股関節前方シフト(伸展)=伸展動作
になります。
この腰椎以外のどこかの部位の動きがたりなくて、もしくは複数個所の動きが足りなくて、結果として腰背部に過剰運動が生じ痛みがでてきます。
そこで、ピラティスの動きを用いてどこの部位の動きが足りなくて腰背部に過剰な運動(代償運動が生じるのか)を見ていきます。
また、ピラティスの動きで評価することで評価しつつどんな運動療法を選択したらいいのか絞っていきます。
股関節・骨盤の動きを評価するピラティスの種目とは?
まずは股関節、骨盤の動きをみるエクササイズを紹介します。まずは手本をみせて、実際に患者さんにやってもらい、動きのエラーをみます。おそらく、股関節伸展の動きを腰椎前弯で代償する人が多いと思います。
①アーテキュレーションショルダーブリッジ
目的:股関節伸展の可動域、骨盤の前後傾ができるか、脊柱の柔軟性を評価する)
相手への説明「体の使い方を確認します。お尻上げをしますが、お尻から骨盤、背骨と順に持ち上げていきましょう」
よくあるお尻上げですが、ここで注目するのは骨盤を後傾させ、臀部から背骨にかけて順に持ち上げることができるか、背骨から臀部と順に降ろしていくことができるかです。
腰痛がある方は臀部を持ち上げる前に腰椎が前弯が強くなったり、背骨の方から動き始める、もしくは降ろすときに臀部の方から先に降ろしたりしてしまいます。
②スイミング修正(下肢挙上)
目的:体幹をニュートラルにたもったまま股関節伸展が行えるか)
相手への説明「体の使い方を確認します。四つ這いになって足を遠くに伸ばしてみましょう」
ここで見るポイントとして下肢を挙上するときに腰椎の前弯、もしくは挙上した下肢と反対側の骨盤の回旋・側屈が生じてないか確認することです。
動きのエラーとして股関節伸展を腰椎前弯、もしくは反対側の骨盤の前方回旋+側屈で代償してないか確認します。
胸椎の動きを評価するピラティスの種目とは?
つづいて胸椎の動きを評価するピラティスの種目を紹介します。
③スワンダイブ修正
目的:胸椎伸展の柔軟性があるか?胸郭前面の拡張性があるか?評価する
相手への説明「うつ伏せで上体反らしを行いましょう」
ここで見るポイントとしては胸椎伸展の動きが出ているか?また腰椎伸展で代償してないか?腰椎がヒンジしてないか確認します。
④スイミング修正(上肢挙上)
目的:体幹をニュートラルに保ったままで上肢挙上できるか?)
前述したスイミング修正の上肢挙上バージョンです。
相手への説明「四つ這いで前に握手するように手を差し出していきます」
ここで注目するのは上肢挙上を腰椎の前弯で代償してないか確認します。
⑤キャット&カウ
目的:胸腰椎の屈曲伸展の可動性の動きを確認する
患者さんへの説明「四つ這いで猫のように背中を丸めたり反らしたりしましょう」
ここで見るポイントしては脊柱の屈曲伸展が上手く行えているか確認します。
脊柱の動きそのものが足りないのか?もしくは脊柱の動きはあるが他の部位が動いてないのか考える視点になります。
まとめ
今回の内容を箇条書きでまとめると、
・腰背部痛は他の部位の動きを代償することで負担が集中し生じる
・股関節伸展、骨盤の前後傾を腰椎で代償している
・胸椎伸展、上肢挙上を腰椎前弯で代償している
MMTやROMだけでなく実際に動きをしてもらうことで患者さんの動きの癖を評価していくことができると思います。
またピラティスの種目で評価することでそのまま運動療法を選択する材料になると思います。
みなさんの臨床の参考になれば幸いです。最後まで読んで頂きありがとうございました。
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