マガジンのカバー画像

わたしの本棚

159
本棚にある本を紹介しています。
運営しているクリエイター

2022年6月の記事一覧

わたしの本棚146夜~「天上の花」

わたしの本棚146夜~「天上の花」

 今年の冬、片嶋一貴監督で映画化されることを知って、原作を読んでみました。映画は、三好達治を主人公とし、戦争の時代に翻弄され、詩と愛に葛藤し、懸命に生きた人々を描く文芸ドラマだそうです。小説の方は、作者萩原葉子さんが、三好達治と父萩原朔太郎との関係、叔母の慶子さんと三好達治のロマンス、慶子さんと別れたあとの16年、達治が独身に戻り、文学を志した葉子さんとの接点などを描いています。第55回芥川賞候補

もっとみる
わたしの本棚145夜「SMALLISSUE」

わたしの本棚145夜「SMALLISSUE」

 栗林浩氏の第二句集です。栗林氏には、わたしが「蜜柑の恋」を上梓したときに、ブログで紹介していただきました。共著である「坪内稔典100句」「俳句の杜2019」などの折にも。感謝しています。

  今回、「SMALL  ISSU」を上梓され、御恵贈いただきました。現在、澤好摩代表の「円錐」、高野ムツオ主宰の「小熊座」、今井聖主宰の「街」、塩野谷仁前代表(清水怜代表)の「遊牧」に所属し、評論や俳句論、

もっとみる
わたしの本棚144夜~「風宿」

わたしの本棚144夜~「風宿」

 船団の会(俳句グループ)のメンバーだった赤石忍さんから御恵贈していただいた一冊です。俳句×写真×エッセイの本です。14枚の写真に俳句と短いエッセイがついています。題名の「風宿」は著者の出身地北海道南部にある海辺の小高い丘の上にたつ家のイメージだそうです。

☆「風宿」 赤石忍(俳句・文) 唐木田俊彦(写真) 双文社

  日本の四季おりおりの風景画には癒され、俳句にほっとしながらページをめくりま

もっとみる