雲取山 △登山の魅力△(0010)
最近ではマンガ「鬼滅の刃」でも話題。東京都最高峰。
<概要>
山岳名: 雲取山 (くもとりやま)
所在地:東京都西多摩郡奥多摩町、埼玉県秩父市、山梨県北都留郡丹波山村
標高は約2017m。 東京都で唯一の2000m峰。
周辺一帯は東京都の水源林のため、植林はされず、比較的、昔ながらの広葉樹林等が残っている。
日本百名山、花の百名山(フシグロセンノウ)、新・花の百名山(イワウチワ)。
東京側の石尾根を通る場合、七ツ石山近くの千本ツツジ周辺はヤマツツジが群生している(花期は6月頃)。
<雲取山の魅力>
(1)東京都最高峰
いわずと知れた東京都最高峰で2000m峰になります。東京都にお住まいの登山愛好家ならば、やはり一度は登りに行きたい山のひとつかと思われます。
(2)多様な登山ルート
登山道は四方に展開されており、東京都側からはもちろんのこと埼玉県側や山梨県側からもルートが複数あるため、ルートを変えて何度も登山を楽しめる山田と思われます。
<登山コース>
※標準的タイムによる目安(休憩含まず)
(1)三峯神社~雲取山~石尾根~奥多摩湖コース
埼玉県側の三峯神社を起点に雲取山を経由して石尾根を縦走して奥多摩湖に下山するルート。
「三峯神社」バス停→ 霧藻ヶ峰(90分)→ 白岩小屋(90分)→ 雲取山荘(100分)※宿泊→ 雲取山(30分)→ ヨモギノ頭(30分)→ 千本ツツジ(60分)→ 鷹ノ巣山避難小屋(60分)→ 鷹ノ巣山(30分)~水根沢林道~ 「奥多摩湖」バス停(180分)
コースタイム/ 1日目:約4時間40分、2日目:約6時間30分
標高差/ 約1500m
(2)親川バス停~三条の湯~鴨沢コース
奥多摩駅からバスを利用して奥多摩湖の奥から三条の湯を経由して雲取山を登頂しふたたび奥多摩湖へ下山するルート。
「親川」バス停→ 丹波天平(180分)→ サオラ峠(40分)→ 三条の湯(100分)※宿泊→ 三条ダルミ(150分)→ 雲取山(40分)→ ヨモギノ頭(30分)→ 七ツ石小屋(50分)→ 「鴨沢」バス停(120分)
コースタイム/ 1日目:約5時間30分、2日目:約6時間30分
標高差/ 約1500m
[登山道の特徴]
道標が要所にあるので迷うことはあまりないかと思われます。
登山道はいずれもほぼ樹林帯のなかです。山頂付近以外に眺望はあまりありません。
いずれの登山道もそれほどの急登などはあまりありませんが、その分、行程が長いです。
山頂からは富士山や南アルプスを望むこともできます。
奥多摩側に東へ伸びる石尾根のブナ坂あたりで樹林が切り拓かれて眺望があります(ヘリポートがあるため)。
●水場やトイレなど
水場は、雲取山荘、三条の湯、七ツ石小屋、鷹ノ巣山避難小屋(涸れていることもある)。
トイレは、三峯神社、霧藻ヶ峰休憩舎、雲取山荘、雲取山、三条の湯、七ツ石小屋、権現平駐車場、鴨沢バス停、鷹ノ巣山避難小屋、奥多摩湖バス停そば。
避難小屋は、雲取山頂避難小屋と鷹ノ巣山避難小屋。
[難易度・危険箇所など]
とくに大きな難所や危険箇所などはほとんどありません。
水根沢林道は一部、台風の被害により崩落場所があるようですので通行にはご注意ください。
[アクセス]
JR青梅線「奥多摩」駅より、西東京バス利用。 登山口が複数あるため、下車するバス停も複数あり。 (西東京バス)
西武鉄道「西武秩父」駅より、西武観光バス(三峯神社行き)で約75分(終点)。 (西武観光バス)
《補足》
2023年のJRのダイヤ改正により、ホリデー快速おくたま号で新宿駅から奥多摩駅に向かう場合、青梅駅でいったん乗換えることになります(直通運転は廃止になりました)。奥多摩駅から新宿駅に向かう場合も同様です。
[国土地理院地図]
<こんな方にオススメ>
(1)東京都最高峰に登りたい
(2)東京都心から比較的近いところで山小屋泊まりの登山をしたい
(3)日本百名山を制覇したい
<補足情報>
[売店等]
三峯神社からの場合、霧藻ヶ峰休憩舎(※公式サイト)あり。
白岩小屋は現状は閉鎖状態の模様。
[日帰り温泉など]
「もえぎの湯」(奥多摩駅) ※公式サイト
「祭の湯」(西武秩父駅) ※公式サイト
「三峯神社 興雲閣」は2024年1月現在、日帰り入浴を休止しています。
[お食事処]
「ビア カフェ バテレ」 ※公式サイト
奥多摩駅近くのクラフトビールのブリューワリー
三峯神社の周辺に飲食店が複数あります。
西武秩父駅周辺には飲食店が多数あります。
わらじかつ、豚丼や蕎麦などが有名です。
[山小屋などの宿泊施設]
雲取山荘 ※公式サイト
三条の湯 (たばやま観光Navi) 風呂あり。
七ツ石小屋 ※公式サイト
三峯神社 興雲閣 ※公式サイト
[名産品]
ワサビ (奥多摩)
コンニャク (奥多摩)
豚の味噌漬け (秩父)
しゃくしな漬け (秩父)
蕎麦 (秩父)
[付近の山]
飛龍山
御前山
三頭山
妙法ヶ岳
両神山
秩父御岳山
熊倉山
[お天気情報]
雲取山/山の天気 (tenki.jp)
[そのほかの補足]
東京都側の石尾根上にあった奥多摩小屋は廃止され、テント場の利用も現状は「閉鎖」扱いでしたが、奥多摩小屋があった五十人平に新たにテント場が整備される模様です。
●奥多摩ビジターセンター
奥多摩駅近くにある。登山道情報の提供などあり。
●奥多摩町観光案内所
奥多摩駅そばにあり、観光情報を提供。
●三峰ビジターセンター
「三峯神社」バス停そばにある。登山道情報の提供などあり。
●秩父観光情報館
「西武秩父」駅そばにある。観光情報を提供。
<私的な雑感>
雲取山は、東京都最高峰として、やはり東京都民ならば一度は登っておきたい山なのではないでしょうか。
登山道はとくに難しいところはないと思います。率直な感想は「長いな…」というイメージです。標高差は三峯神社からですと約1000m、鴨沢バス停からでは約1500mとけっこうな数字になりますが、さほどの急登はありません。そのためでしょうか、道のりが長く感じます。だらだら、ズルズルと登らされている感覚です。しかもとくにこれといった眺望があったり景観が変わるわけではないので、ちょっと飽きる。
急登で瞬発力的な体力を要するわけではありませんので、長く歩く耐久力的な体力があれば2000mを制覇できるメリットがあります。長さは友人たちとのおしゃべりに最適と思えばいいかもしれません。
三条の湯は温泉ではなくいわゆる鉱泉ですが、山小屋でお風呂には入れるというのはとても有難いです。また夕食時には運がよければ鹿肉などを提供していただけることもあります。小屋番さんが即興の演奏会を開いたりとなかなかアットホームで温かい雰囲気の山小屋です。
石尾根上にあった奥多摩小屋の跡にテント場が開設されることが決まったようです。これでまた登山スタイルの選択肢が増えるので雲取山登山をより楽しむことができるようになりそうです。
日本人ならば(日本人で登山が趣味ならば)、やはり一度は日本一高い山である富士山には一度は登ってみたいな~と思うように、東京都民ならば、同じように雲取山に一度は登ってみてもいいんじゃないでしょうか。
<備考>
フシグロセンノウ (山と渓谷オンライン)
イワウチワ (Wikipedia)
三峯神社 ※公式サイト
<参考リンク先>
奥多摩ビジターセンター ※公式サイト
三峰ビジターセンター (埼玉県)
山梨の登山・山岳情報ポータル (山梨県)
登山・登山道に関する情報 (埼玉県)
秩父多摩甲斐国立公園 (環境省)
ジオパーク秩父 ※公式サイト
奥多摩観光協会 ※公式サイト
ぶらっとちちぶ/秩父観光協会 ※公式サイト
たばやま観光Navi ※公式サイト
西東京バス ※公式サイト
西武バス ※公式サイト
山と高原地図「奥多摩」 (昭文社)
山と高原地図「雲取山・両神山」 (昭文社)
青梅警察署(警視庁) ※公式サイト
秩父警察署(埼玉県警察) ※公式サイト
上野原警察署(山梨県警察) ※公式サイト
<関連記事>
雲取山周辺についての上町嵩広の関連記事です。一部、外部サイトの記事もあります。
<バックナンバー>
バックナンバーはnote内マガジン「登山の魅力」にまとめております。
[奥多摩]
0004/三頭山 0009/御前山 0010/雲取山 0020/浅間嶺と浅間尾根
0028/御岳山
[丹沢・箱根]
0005/大山 0030/塔ノ岳 0035/金時山
[秩父・奥武蔵]
0023/金峰山 0026/棒ノ折山 0032大菩薩嶺
[八ヶ岳]
0001/編笠山 0007/飯盛山 0014/天狗岳 0017/北八ヶ岳周遊(冬)
[北アルプス]
0012/燕岳~常念岳 0024/涸沢カール 0033/立山
[南アルプス]
0011/北岳
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0006/赤城山 0008/大楠山 0018/一ノ倉沢(冬) 0021/男体山(日光) 0025/那須岳 0031/鳴虫山 0034/戦場ヶ原
[東海]
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(6) 不定期更新です。 毎月一度を目安に更新を予定しております。
(7) カバー写真と、今回ご紹介した山とは、関係はありません。
(8) 情報は掲載日時点の内容です。
(9) 登山道等の状況については、適宜、現地の観光協会、ビジターセンターや山小屋などの各関係機関にあらかじめご確認くださいますようお願いいたします。
(10) 自治体により登山届や各種装備の義務化などの条件がありますのでご留意ください。詳細は各自治体や警察等にご確認くださいますようお願いいたします。
(2021/04/19 上町嵩広 改訂:2024/01/20)