頑張って努力しても「逆に集中力は落ちてしまう」という話し
こんにちは!
社会人の方で勉強熱心な方は、日頃勉強を習慣にしている人も多いかと思います。また、これから勉強を習慣化しようという方も多いかもしれません。
私の会社にも勉強をしようと意気込んでいる若手は多いのですが、一様に苦戦しているようで、なかなか習慣化することができていないようです。
みんな『頑張って』勉強をしようとしていますし、どうにか勉強をしようと考えて努力しているみたいです。
しかしこの、『頑張って』どうにかしようとするのは、実は集中したり、習慣化を行う上であまり良くないし、逆効果だったりします。
『頑張って』努力しても、むしろ逆効果
思えば私も以前は『頑張って』勉強を習慣化しようとしていました。
しかし、以前の店舗での管理職時代、勉強を始めたてのころは全く習慣化ができませんでした。
勉強をしようと思っても、すぐにスマホの通知に気を取られて、そのままSNSを見続けたり、本を読み始めて5分で眠っていたり、頑張ろうとすれば頑張るほど、勉強が続けられませんでした。結果的に一年で1,2冊しか本が読めていなかったと思います。
実はこの『頑張る』という行動、一般的には良い言葉として認識されていますし、プラスな印象を持てますが、集中したり、我慢したり、何かを習慣化しようとするときに頑張ると、むしろ逆効果になってしまいます。
そう、頑張ることで集中力は落ちてしまうのです。
なぜそうなってしまうのでしょうか?
なぜ頑張ることで集中力を落としてしまうのか?
なぜ頑張ることが集中力を落としてしまうのか?
その説明を、有名なマシュマロ実験を踏まえてお話ししていきます。
マシュマロ実験とは子供の自制心と、将来の社会的成果の関連性を調査した実験です。
この実験では、4歳くらいの子供たちを一人ずつ部屋に呼び、その部屋にはマシュマロが一つ置かれています。
また、その部屋には大人の監視員が一人いるのですが、その監視員が子供に五分間部屋から出て子供を一人にさせます。
そして外に出る前に、「五分間そのマシュマロを食べずに我慢できたら、戻ってきたときにもう一個あげるからね」と言って外に出て、子供がマシュマロを食べるのを我慢できるかを調べます。
そしてその後の追跡調査で、我慢できた子供とできなかった子供が大人になってどうなったか?成功したかどうか?どのような大人になったか?を調べるというものです。
先に調査の結果をお話ししておきますが、我慢できなかった子供はその後の調査で、収入が低く、アルコール中毒に陥っていたり、キャリアが作れなかったり、人生の充実度が低かったそうです。
逆に我慢できた子供たちは良い職業に就いたり、収入が高かったり、良い友人や家族にも恵まれ、充実した人生を送れていることが多かったそうです。
やっぱり頑張って我慢した方がいいのか?
実験の結果を見ると、マシュマロを食べることを我慢できた方が将来良い方向に進んでいくことがわかっています。
「え、じゃあやっぱり頑張って我慢した方がいいじゃん」
と見えなくもないですが、この実験から伝えたいことはここからです。
それは、この実験において、マシュマロを食べるのを我慢できたグループと我慢できなかったグループ、どちらの方が意志力を使っているのか?
ぱっと見、我慢できた方が意志力を使っていそうです。
目の前のマシュマロの誘惑を頑張って耐えた、その意志力の強さのおかげで我慢することができた。となりそうですが…
頑張ったら逆に我慢できない
しかしながら結果はいがいなものとなります。
実は、意志力を使っていたのはマシュマロを食べてしまったグループで、マシュマロを食べるのを我慢できたグループは意志力を使っていなかったのです。
え?どういうこと?となりそうですが、我慢できなかったグループはマシュマロの誘惑と真っ向からぶつかり、意志力を消耗して耐えられなくなって食べてしまったんです。
一方我慢できたグループは、目の前のマシュマロから目をそらしました。窓の外を見たり、手遊びをして気を紛らわせたり、目の前のマシュマロを空に浮かぶ雲みたいだと連想してみたり…
あらゆる手段でマシュマロから気をそらした結果、マシュマロを食べずに我慢することができたんです。
誘惑と戦ったら負け
以上のマシュマロ実験の結果からわかるのは、誘惑と戦ったら負けるということです。
勉強を習慣化するときも、スマホの中に潜むあらゆる誘惑が立ちふさがります。SNS、YouTube、ニュースサイト、あらゆるアプリの通知があなたの脳の注意を引きつけようとします。
しかし、そのような誘惑に真っ向から立ち向かい、頑張って堪えようとすると、意志力をたちまち消費してしまい結果的に誘惑に負けることになります。誘惑に見事に打ち勝ち、目的が達成できれば素晴らしいですが、そううまくいきません。誘惑は思った以上に手強いのです。
なので、誘惑と戦ってはいけません。
スマホを見ることができない所に置いたり、電源を切ったり通知をオフにしたりすることで、そもそも誘惑がない状態に持っていけますし、戦う必要がなくなります。
もし睡魔という誘惑が立ちふさがるのならば、その日は勉強をやめ、十分な睡眠をとってから再挑戦しましょう。
誘惑と戦って負けることが重なると、その一連の流れが習慣化されてしまいます。そうなると勉強はなかなか習慣化されず、非常に厄介です。
戦うことがなくなれば、戦いに使わなくて良くなった意志力を勉強に集中するために使うことができるのです。
頑張るという言葉はよく見えますし、良い行いのように思えますが、何も考えずに思考停止でとにかく頑張るだけでは何も結果を得ることはできません。
大事なのは、不利な戦いを避け、自分に有利な戦いを選ぶことです。
むやみやたらに頑張る前に、自分の戦略を見直しましょう。
それでは、今回はこの辺で。
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