2022年7月の記事一覧
はたまた、みつまたおばけ?
部屋に置いてある携帯電話が突如発作的に震え出した。でも心配なんかしない。
その発作は、何処かの誰かが僕を読んでいる合図だということを知っているからだ。
画面を覗くと登録されていない、知りもしない番号からの着信であった。
思い当たる節がなければ大抵知らない番号からの着信には応答しないのだけれど、ぼうっとしていたところだったのであまり考えもせずに、ぬうっと咄嗟に出てしまった。
「はい。もしもし」
野暮天つるてんまっさらぴん。
体に彫りものを入れるということに対しての了見は人によりけりの事と思う。個々人はもとより国や文化、風俗によって捉え方が様々で、僕が身を置くこの国では現在、刺青やタトゥが受け入れられているとは少々言い難い。
彫り物がある体だと湯屋へ入れない事がしばしばあるし、接客を必要とする商売とあらば尚更で、サラリーを貰う仕事の殆どが彫り物を御法度としているんじゃないかしら。
少なくとも欧米諸国よりは抑圧的な世情が