おかしな「罵倒・口喧嘩」 ~アニメ「げんしけん」の場合
◆概要
【おかしな「罵倒・口喧嘩」】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:アニメ「げんしけん」(第6話)
▶1
本作の主人公は笹原(男子大学生)。
彼は、アニメやゲームを愛するオタク青年である。
笹原には、春日部という友人がいる。
彼女は美人でオシャレな女子大生だ。オタクとは無縁の存在であり、というかむしろオタクを嫌っている。
つまり2人は生きる世界が大きく違うわけだが、しかしまぁそれはそれとして、そこそこ上手く友情を築いているのだった。
そんなある日のこと。
・Step1:ひょんなことから、笹原の妹が訪ねてきた。名前は恵子。派手なファッションに厚化粧、そしてやたらと騒がしい。笹原の身内とは思えぬギャル系女子高生である。
・Step2:笹原と春日部が仲よさそうに話しているのを見て、恵子は首をかしげた「この人もオタクなの?」。
・Step3:もちろん、恵子に悪気はない。素朴な疑問を口にしただけだ。しかし……春日部はこちんときた。こいつ、言うに事欠いて私をオタクだと!?
・Step4:かくして春日部は、恵子に向かってこう言った「笹原と顔そっくりだね❤」。
・Step5:直後、今度は恵子が激昂した。彼女は叫んだ「うわっ、何!?超失礼じゃない、この人!!」。
・Step6:こうして2人の口喧嘩が始まった。強気な2人に挟まれて必死になだめる笹原だった……。
▶2
ご注目いただきたいのは、Step4の春日部のセリフである。
恵子の言葉に立腹した春日部。彼女は直後に閃いたのだろう、恵子に最大のダメージを与え得る一言を。すなわちそれは「お兄さん(笹原)と顔そっくりだね❤」。
「ブスとか醜女とか言うならともかく『笹原と顔そっくりだね❤』って(笑)」「相手の嫌がるポイントを的確に突くんだもんなぁ。まったく女ってのは恐ろしいよ(笑)」「っていうか、笹原本人も目の前にいるんだけど(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。