最終話直前に「物語前半の名場面を彷彿とさせるシーン」をぶち込むテクニック!!|【第11話 女子は浴衣姿がな、超可愛い(゜∀゜)】「僕は友達が少ない」を三幕構成で分析する
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分析対象
三幕構成
ポイント①
<1>
本話のストーリーをざっくり整理すると……
・第1幕(1):小鷹は、相変わらずかつての親友の名前を思い出せずにいる
・第1幕(2):小鷹らが夏祭りへ
・第2幕前半:小鷹が髪を染めない理由を説明 → 星奈が微笑む「あんた、やっぱり他の男子とは違うわね」
・第2幕後半:小鷹らが祭りを満喫する → 最後に、神社の隅で花火をすることになる
・第3幕(1):花火が夜空の髪に引火。すぐに火は消えたものの、夜空は不機嫌になり帰ってしまう
・第3幕(2):新学期最初の日。小鷹は、ショートカットになった夜空を見て、夜空と10年前の親友が同一人物だとに気づく。そして親友の名がソラであることを思い出す → 夜空は、目に涙を浮かべて微笑んだ。かくして2人は、10年ぶりの<再会>を果たしたのだった
<2>
本話は、【小鷹(タカ)と夜空(ソラ)が10年ぶりに<再会>を果たす】というエピソード。
「僕は友達が少ない」のクライマックスと言っていいでしょう。
※<再会>については、次話(第12話)を分析する記事で詳しく取り扱います。
ポイント②
<1>
本話の最重要シーンといえば、これは間違いなく【小鷹(タカ)と夜空(ソラ)が10年ぶりに<再会>を果たすシーン】……ですが、しかし!
【星奈が「あんた、やっぱり他の男子とは違うわね」と言って嬉しそうに微笑むシーン】(第2幕前半)も、なかなかどうして注目に値すると思うんですよね!
このシーンの星奈のかわいらしさと言ったらもう……。
<2>
ここで思い出していただきたいのが、第3話。
小鷹と星奈が2人で市民プールに行くエピソードです。
ざっくり振り返ると……
・Step 1:星奈が、男3人組にナンパされる
・Step 2:星奈が男3人組を過剰に罵倒し、怒りを買う
・Step 3:小鷹が間に入り、どうにか穏便に済ませる
・Step 4:その後、小鷹が星奈を叱りつけた「わざわざ挑発するようなことを言うな!世の中には、タチの悪いヤツがたくさんいるんだぞ!」
・Step 5:星奈は仰天する。しかし間もなく、「同い年の男の子に本気で怒られたのって初めて……」
これ、「星奈が小鷹に対して恋心を抱いた瞬間」を描いた名場面です(ただし、星奈自身は自分の気持ちが恋愛感情だと自覚していない)。
<3>
本話の【星奈が「あんた、やっぱり他の男子とは違うわね」と言って嬉しそうに微笑むシーン】は、第3話のこの場面を彷彿とさせるものです。
本話を鑑賞した人の多くは「あー!そういえば以前これと似たような場面があったよなぁ」と感じ、回顧し、「思えばいろいろあったなぁ。しかしもう次が最終回か……」としんみりしたはずです。
つまりは、【最終話直前に「物語前半の名場面を彷彿とさせるシーン」をぶち込むことで、鑑賞者の気持ちを盛り上げるテクニック】が使われているのです。
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(担当:三葉)