正妻戦争、決着か!?|【第9話 理事長は追想が切ない(-_-)】「僕は友達が少ない」を三幕構成で分析する
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分析対象
三幕構成
ポイント①
本話のストーリーをざっくり整理すると……
・第1幕:皆で、星奈の家のプライベートビーチに遊びに行くことになる(実際に行くのは次話)
・第2幕前半:小鷹と小鳩が、星奈の家へ → 小鷹と星奈が揃って部活を休んだことで夜空は動揺する
・第2幕後半:小鷹、小鳩、星奈、天馬(星奈の父)が夕食を共にする → 小鷹は天馬に気に入られた様子 → 小鷹は、全裸の星奈を偶然目撃する(ラッキースケベ)
・第3幕(1):夜、小鷹は思う「父さんと天馬さんは親友同士だ。オレにもいつかそんな友達ができるだろうか?」 → その頃、夜空は眠れぬ夜を過ごしていた
・第3幕(2):翌朝、天馬が言う「娘を頼むよ」。小鷹は友人として頼むという意味だと解釈する。しかし天馬は、それ以上のことを考えているようだ
ポイント②
<1>
本話は、【正妻戦争】が大きく進展するエピソードです。
そもそも……小鷹の正妻候補は、夜空、星奈、理科の3人。彼女らはこれまでドングリの背比べ状態でした。
しかし、ついに動き出した!
<2>
何しろ本話は、
・【1】自宅訪問イベント:小鷹が星奈の家を訪問する
・【2】親公認:小鷹が、星奈の父(天馬)から気に入られる。天馬は、小鷹を星奈の婿(?)として認めた様子
・【3】ラッキースケベ:小鷹が、星奈の全裸を偶然目撃する
……という展開ですからね。
小鷹本人・星奈本人が自発的に何か行動を起こしたとか、大きな決意を固めたとかではありません。
しかし多くの鑑賞者は、「こりゃあ、星奈ルートに入ったっぽいな」と感じたでしょう。
<3>
逆に言えば、本話は【夜空の「負けヒロイン感」がグッと強まるエピソード】です。
何しろ、小鷹と星奈が「自宅訪問イベント」やら「ラッキースケベ」やらをこなしている間、夜空は1人寂しそうにしているんですよ。
この星奈と夜空の扱いの違い!
夜空がかわいそうすぎて泣けてくる……。
ポイント③
<1>
最後に、私のお気に入りの場面をご紹介しましょう。
第2幕後半の
・Step 1:天馬が、小鷹の父について語る「あいつは昔からクズでなぁ」
・Step 2:小鷹がカッとして怒鳴る「親父はクズじゃありませんよ!」
・Step 3:そんな小鷹の反応を見て、天馬が微笑む「もちろん知っている」
……というシーンです。
<2>
小鷹は、天馬の「あいつは昔からクズでなぁ」という言葉を受け、父が侮辱されたと感じた。ゆえに激昂した。
……しかしですね、天馬と小鷹の父は学生時代からの親友なんですよ。
天馬が、本気で小鷹の父をクズだと思っているはずがない。親密だからこその軽口に決まっているじゃないですか。
が、しかし。小鷹にはそれがわからない!だから激昂してしまった。
友達のいない小鷹には「親友同士の距離感」がわからないんでしょうね……。
小鷹の残念っぷりを的確に表現した名シーンだと思います。
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(担当:三葉)