
「テーマ」という言葉に騙されるな!【「Theme」と「Subject」に関する整理】
「テーマ」という言葉には気をつけろ!
「テーマ」!!
クリエイターの方なら、「次の作品のテーマは○○にしよう」「この作品のテーマは□□だな」なんて具合に、何気なくお使いかと思います。
しかし、要注意!
じつは「テーマ」という言葉には、大別して2つの意味があるのです。
あなたの話し相手は、あるいはあなたが読んでいる本は、「テーマ」という言葉をどちらの意味で使っているのでしょうか?
意味①:その作品のベースにある概念・考え方
第1に、「その作品のベースにある概念・考え方」という意味。
例えば「ドラえもん」なら、
▶ 友情は素晴らしい
▶ 人類の未来は希望に溢れている
▶ 自然を大切にしよう
……などなど。
おそらく、みなさんが「テーマ」と聞いて最初に思い浮かべるのはこちらでしょう。
意味②:その作品の核となるストーリー
「テーマ」という言葉は、「その作品の核となるストーリー(「主人公」と「主人公の行動」に注目して、ストーリーを数行でシンプルにまとめたもの)」という意味で使われることもあります。
「ドラえもん」でいえば、
▶ 無能ながらも心優しい主人公が、未来の世界の道具を使って、困っている人びとを助ける
▶ イヤミな金持ちに意地悪された主人公が、未来の世界の道具を使って復讐しようとする。しかし調子に乗りすぎて、痛い目に遭う
……などなど。
一体どちらの意味かな……?
あなたが創作術の本を読んでいて、「本文を書く前に、まずはテーマを明確にしよう」という文章に出会ったとしましょう。
……さぁ、「テーマ」です!これは、どちらの意味で使われているのでしょうか?
「『友情は素晴らしい』など、【その作品のベースにある概念・考え方】を明確にしよう」という意味でしょうか?
それとも、「【その作品の核となるストーリー】、つまりあらすじを明確にしよう」という意味?
ここを見誤ると、その本が何を言っているのかさっぱりわからなくなってしまいます。
「テーマ」という言葉に出会った時には、「はて。この人(この本)は、どちらの意味で使っているのだろう?」とご一考することをオススメします。
なお私の印象では、特に注意が必要なのは翻訳書を読む時です。
<理由①:原著者に難あり>
英語では、【意味①:その作品のベースにある概念・考え方】を「Theme」、【意味②:その作品の核となるストーリー】を「Subject」と表記するのが一般的なようで、両者をきっちり使い分けている人もいます(読者としては大変助かる!)。
しかし中にはズボラな人もおり、区分が曖昧になっている場合があるのです……。
<理由②:翻訳者に難あり>
せっかく原著者が「Theme」と「Subject」をきっちり使い分けているのに、日本語に翻訳する段階で、どちらも「テーマ」と訳してしまっている場合があります(しかも結構多い……)。
また、翻訳ツール(「Google翻訳」、「DeepL翻訳」など)を使って英文を読む時にも注意が必要です。
「Theme」も「Subject」も、「テーマ」と訳される場合があります。
みなさん、「テーマ」という言葉には要注意ですよー!!
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「テーマ」という言葉に騙されるな😠
— 100%ツールズ@創作の技術 (@100_tools) July 5, 2020
私は結構何度も騙されました。
本文 → https://t.co/N5QhYtY2LZ#クリエイター #クリエイティブ #テーマ #創作術
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最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。
(担当:三葉)
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