アニメ化にあたって、一部のキャラ設定が変更される→当のキャラ自身がそれをネタにする
◆概要
【アニメ化にあたって、一部のキャラ設定が変更される→当のキャラ自身がそれをネタにする】は「メタフィクション、第四の壁」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:アニメ「苺ましまろ」(第1話)
▶1
本作の主人公の1人・伸恵。
・Step1:本作第1話は、伸恵が自己紹介する場面から始まる。すなわち「えー、はじめまして!私は伊藤伸恵。ご覧の通り、ごく普通の16歳です」。
・Step2:次いで、伸恵が旨そうにタバコを吸う。
・Step3:短い沈黙後、伸恵はカメラ目線になって「……嘘です。こう見えても二十歳の短大生です」。
・Step4:伸恵は短くなったタバコをもみ消すと、すぐまた次のタバコを吸おうとした(どうやらチェーンスモーカーらしい)。ところが、もう空だった。伸恵は眉間にシワを寄せ、露骨にイライラし始めた(どうやらニコチン依存症らしい)。
▶2
はて。【「ごく普通の16歳です」→「二十歳の短大生です」】というこの一連の発言は、一体何を意味しているのだろうか?
じつは……原作マンガでは「伸恵は16歳の高校1年生」という設定だった。
が、彼女は未成年のくせにタバコを吸う(「食後の一服」と言って学校の教室でも吸う!教師の前でも吸う!)、毎晩のように大量のビールを飲んでは酔っ払う、おそらくは偽造であろう運転免許証を所持しており、平然とバイクや車を運転するといったとんでもないキャラである。
さすがにこのままでは地上波で流し得なかったのだろう、アニメでは「20歳の短大生」という設定に変更されている。
つまり伸恵の先の発言は、「アニメ化にあたって、一部のキャラ設定が変更される→当のキャラ自身がそれをネタにする」というメタなギャグなのだ。
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