大げさすぎる・大仰すぎる ~アニメ「MFゴースト」の場合
◆概要
【大げさすぎる・大仰すぎる】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:アニメ「MFゴースト」(第5話)
▶1
本作の主要キャラの1人・前園(中年男性)。
彼は、とあるカーレースの有力ドライバーである。
ある日のレースにて、
・Step1:前園はカナタというドライバーの真後ろについた。前園は思う「この位置は特等席だ!」。
・Step2:というのも、カナタは1つ前のレースですさまじい大記録を叩き出している。頭脳派の前園は「カナタは何か特別な技を使ったに違いない→カナタの走りを真後ろから観察してその技を盗んでやろう」と考えたのだ。
しばらくして、
・Step3:カナタと前園の車間距離が広がり始めた。
・Step4:前園は必死に食らいつこうとする。しかしダメだ。カナタはぐんぐん遠ざかっていった。
・Step5:何か特別な技を使っているのか?前園は懸命に観察する。頭をフル回転させる。ところが――わからない!
・Step6:というわけで、前園はいまや呆然自失。彼は思う「ダメだ。離れていく……。逃げられる。何が起こっているんだ?俺には理解不能だ……。同じ物理法則が働いている場所にいるとは思えない!」。
▶2
カナタの真後ろについて彼の技を盗んでやろうと考えた頭脳派の前田。しかし――ダメだ!カナタとの距離はどんどん開いていく。しかもカナタがどんな技を使っているのかまったくわからない!
前園は唖然とする。曰く「ダメだ。離れていく……。逃げられる。何が起こっているんだ?俺には理解不能だ……。同じ物理法則が働いている場所にいるとは思えない!」。
「カナタの速さは確かに並外れているけれど……しかしいくら何でも『同じ物理法則が働いている場所にいるとは思えない!』は大げさだろ(笑)」「カーレースっていうか、異能力バトルみたいなノリだな(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。