1つのシーン内に明らかな矛盾がある ~ドラマ「コミンスキー・メソッド」(シーズン1)の場合
◆概要
【1つのシーン内に明らかな矛盾がある】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:ドラマ「コミンスキー・メソッド」(シーズン1の第1話)
▶1
本作の主人公はサンディ(70代半ばの男性)。
彼は離婚を3回経験しており、現在は独身である。
ある日、サンディはリサ(50代半ばの女性、離婚経験者でいまは独身)と知り合った。そしていい雰囲気になった。
かくして、2人は食事の約束をした。
・Step1:サンディは車に乗り、リサを自宅まで迎えに行った。しかし、リサはまだ準備中だった。代わりにマシュー(リサの息子、10代半ばの少年)がドアを開けてくれた。
・Step2:マシューは、じつにふてぶてしい少年だった。サンディの顔を無遠慮にじろじろ見つめたり、サンディが努めて愛想よく話しかけても無視したり……サンディは気まずい時間をすごす。
・Step3:やがてリサの準備が整った。サンディとリサは、家の前に停めてあったサンディの車に乗り込む。
・Step4:リサは申し訳なさそうに言った「どうしようもない子でしょ。ごめんなさいね」。しかしサンディは「いやいや。まだ若いんだ。それに、母親が知らない男と夕食に行くんだからね。大目に見てやらないと」。リサは感謝する「優しいのね」。
・Step5:と、その時だった。サンディは気がついた。窓越しにマシューがこちらを見ているではないか。サンディとマシューの目が合う(リサは気づいていない)。直後、マシューが右手の中指を立てた。言わずと知れたファックサインである。サンディはすかさず両手の中指を立てて見せる。
・Step6:その後、サンディとリサは夕食に出発した。
▶2
「いやいや。まだ若いんだ。それに、母親が知らない男と夕食に行くんだからね。大目に見てやらないと」と大人の余裕を見せつけたサンディ。……がその直後、ガールフレンドが見ていないところでは中指を突き立てる!
「『大目に見てやらないと』じゃなかったのかよ(笑)」「言っていることとやっていることが違いすぎるだろ!(笑)」「ガールフレンドの前とそうでないところとで、態度に差がありすぎるんだよなぁ(笑)」「っていうか、70代の老人が、10代の少年と同レベルのことをするな!(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないと思う。
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