「A、B、C」と列挙する→列挙しすぎ　～マンガ「てーきゅう」の場合 #1

かなえ「ここまで来たらあとは気力と時の運と技術力と精神力と風水の勝負だよ、ユリちゃん！」

マンガ「てーきゅう」（第5巻）

◆概要

【「A、B、C」と列挙する→列挙しすぎ】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。

◆事例研究

◇事例：マンガ「てーきゅう」（第5巻）

▶1

本作の主人公はユリ（女性、高1）。

彼女は高校入学後、テニス部に入部した。

ところが……テニス部にいたのは常軌を逸した先輩ばかりだった！ラケットを握ることはほとんどなく、訳のわからぬ騒動を巻き起こしてばかりいる。ユリもあっという間にそのペースに巻き込まれ、奇想天外な高校生活を送ることになった。

ある日、

・Step1：突如としてなぜか全国大会に出場することになったユリたち。まずは団体戦である。

・Step2：当然1回戦でボロ負けするものと思いきや、意外や意外、予想外にも接戦となった。

・Step3：このダブルスに勝利すれば2回戦に進出だ！かなえ先輩がグッと拳を握る。そして気合を入れた「ここまで来たらあとは気力と時の運と技術力と精神力と風水の勝負だよ、ユリちゃん！」。

・Step4：その言葉にユリは呆れる「要素多いですね……」。

▶2

「ここまで来たらあとは気力の勝負だ！」「ここまで来たらあとは集中力の勝負。最後まで集中を切らさなかった方が勝つ！」なんてのは、スポーツものでは往々にして耳にするセリフである。

ところがかなえ先輩のセリフは……そう、要素が多い！多すぎる！！

「どれだけ要素を並べるんだよ！（笑）」「要素が多すぎて、ちっとも『ここまで来たら』感がない！（笑）」「風水って何だ？（笑）」と思わず噴き出してしまった読者は少なくないだろう。

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