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食パンダッシュ ~アニメ「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」の場合

姫香は慌ててパンを口に押し込んだ「はむはむはむはむ……」

アニメ「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」(第6話)


◆概要

【食パンダッシュ】とは「食パンなどをくわえて走って登校するシーン」のこと。多くの作品に描かれるストックシーンである。なお、様々なバリエーションが存在するが、その大半は以下のいずれかに該当するようだ。

・パターン1「非現実的なほどハッピーな日常」を象徴するシーンとして描かれる。主にダークな作品において、そのダークさを際立たせるのが目的だ。

・パターン2コメディシーンとして描かれる。


本記事では、アニメ「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」(第6話)の当該シーンを取り上げる。


◆事例研究

◇事例:アニメ「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」(第6話)

▶1

「自らを演出する乙女の会」は、モテを研究する部活動である。

ある日、部員の千和が提案した。曰く「あ~ん、遅刻遅刻~。どしん!キャッ!ごめんなさい。あたしったらなんてドジなんだろう、てへっ♥」的なことをすればモテるに違いない!

というわけで、部員一同練習することになった


▶2

さて今回注目したいのは、部員の1人・姫香である。

というのも、「パンをくわえてダッシュ → 曲がり角で向こうからやってきた鋭太(主人公)にぶつかる」という練習をするはずが……

・姫香は、駆け出す前にパンを全部食べてしまった

・そして、慌てて口に押し込んだせいだろう、パンが喉につまる。姫香は顔を赤くしたり青くしたりして苦しんだ。


▶3

はて。一体全体、姫香は何ゆえに駆け出す前にパンを全部食べてしまったのだろうか?


シンプルに考えれば、「姫香はかなりのマイペースキャラ(というか不思議ちゃんキャラ)だから」ということになるだろう。そう、確かに彼女はいろいろとズレたキャラだ。

しかし、ここでは別の可能性も考えてみたい。

ポイントは、彼女の家が老舗の旅館を経営しているということだ。となれば、姫香は幼い頃から厳しくしつけられてきたと想像できる。もちろん、物を食べながら走るだなんて言語道断だ。かくして、無意識の内に「駆け出す前にこのパンを食べてしまわなければ」と考え、気がついた時には口の中に全部押し込んでしまっていたのではなかろうか。


……まぁ理由は何にせよ、この「食パンダッシュをしようとするが上手くできない」というキャラ設定はなかなかどうしてユニークだと思うのだ。


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