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あらかじめ、たくさんのマガジンを立てて置いておく→銃撃戦が始まり、やがて弾切れ→立てて置いておいたマガジンに拳銃を叩きつける→拳銃の底部にすぽっとマガジンがはまり、リロード完了

タラハシー「俺のママはいつも『お前にも何か取り柄があるはずだ』と言ってくれたものだが、まさかそれがゾンビ殺しだとはなぁ」

映画「ゾンビランド」


◆概要

銃に新たな弾丸を装填する作業……「リロード」(Reload)。

ガンアクションには、格好いいリロードやユニークなリロードが描かれることがある。

【あらかじめ、たくさんのマガジンを立てて置いておく→銃撃戦が始まり、やがて弾切れ→立てて置いておいたマガジンに拳銃を叩きつける→拳銃の底部にすぽっとマガジンがはまり、リロード完了】はその一例。


◆事例研究

◇事例:映画「ゾンビランド」

▶1

本作の主要キャラの1人・タラハシー(男性、50歳頃)。

彼は豪胆な男である。また、銃の名手でもある。

そして……ゾンビが出現し、人類がほぼ死に絶えた世界にあって数少ない生き残りの1人である。


▶2

物語終盤、「タラハシーたちが仲間の救出に向かう」というシーンがある。

・Step1:場所は廃遊園地。タラハシーがゾンビを引きつけ、その間に別の者が仲間を助け出すという計画だ。

・Step2:タラハシーは大きな音を立てて遊園地を走り回る。たくさんのゾンビが追いかけてくる。


やがてタラハシーは、

・Step3小屋(土産などを売っていたと思しき小さな建物)に立てこもった。ゾンビがぐるりと小屋を取り囲む。その数およそ100。ゾンビはいまにも壁やら天井やらを破壊して中に入ってきそうな雰囲気だ。

・Step4:一方、タラハシーは拳銃のマガジンを棚の上にずらっと立てて並べた。そして両手に拳銃を握った。さぁ、戦闘準備完了だ。

・Step5:タラハシーが引き金を引く。引いて引いて引きまくる。壁越しにゾンビを撃ち殺していく。

・Step6:やがて拳銃の弾が切れた。するとタラハシーは素早く、①空っぽのマガジンを拳銃から外した。マガジンが床に落ちる。と同時に、②棚の上に立てておいたマガジンに拳銃を叩きつけた。拳銃の底部にすぽっと新品のマガジンがはまり、リロード完了!すぐまた撃ち始めたのだった。


▶3

ご注目いただきたいのはStep6である。

あらかじめ立てて置いておいたマガジンに拳銃を叩きつけるようにしてリロードする……これが格好いい!


・格好いい1:「拳銃を叩きつけるようにしてリロードする」という荒っぽいアクションがいい。「生きるか死ぬかの大勝負の真っ最中だ。マガジンを丁寧に交換している場合じゃないぜ!」という迫力が伝わってくる。

・格好いい2:「事前に戦闘準備を整えておき(マガジンを棚に並べておき)→それを上手く使って無数の敵をぶちのめしていく」という展開がいい。タラハシーが単なる荒っぽい男ではなく、優秀な戦術家、百戦錬磨の戦上手であることが伝わってくる。


いわばこのシーンには、「ホットなアクション」と「クールな頭脳」の両方が描かれているのだ。だから私たち鑑賞者はワクワクするのだろう。


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