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カーチェイスの最中に同乗者が酔い、吐き気を催す

フランク「悪いが、その革のシートは磨き立てなんだ」

映画「トランスポーター」


◆概要

【カーチェイスの最中に同乗者が酔い、吐き気を催す】は「自動車」に関するアイデア。

それがどれほど格好よくてイマジネーションに溢れたカーチェイスであろうとも、延々と追いかけっこが続けば鑑賞者は飽きてしまう。ところどころに息抜きできるシーン、口直しのシーン、クスッとできるシーンを挟む必要がある。そんな時にこのテクニックの出番だ。


◆事例研究

◇事例:映画「トランスポーター」

主人公フランクはプロの運び屋だ。報酬さえもらえるならば、どんなものでも愛車で運ぶ。

ある日、彼は強盗犯から依頼を受けた「強盗後、オレたちを指定の場所まで運んでくれ。もちろん途中でパトカーは振り切ってくれよな」。つまりは逃走の支援、ゲッタウェイドライバーである。


というわけで、フランクは強盗犯3人組を乗せると猛烈なスピードで街を疾走。パトカーとカーチェイスだ。

急発進、急ブレーキは当たり前。神懸った運転技術で360度ターンしたり、左右に細かくハンドルを切ったり……とにかく揺れる!かくして強盗犯の1人が酔い、吐き気を催した「おぇ」

フランクはすぐに車を止めた。そして冷静な口調で「悪いが、その革のシートは磨き立てなんだ」と言って窓を開けた。強盗犯は慌てて顔を突き出し、路上に吐瀉物をまき散らした。

間もなくパトカーが近づいてきた。

フランクは窓を閉め(嘔吐し終えたばかりの強盗犯の顔が窓に挟まりそうになる)、再びアクセルを踏み込んだ。さぁ、カーチェイスの再開だ。


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