大げさすぎる・大仰すぎる ~マンガ「みなみけ」の場合
◆概要
【大げさすぎる・大仰すぎる】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:マンガ「みなみけ」(第1巻)
▶1
本作の主人公は南家の3姉妹、すなわち長女のハルカ(高2)、次女のカナ(中2)、そして三女のチアキ(小5)である。
夏、
・Step1:カナとチアキが水着を買いに出かけた時のことだ。
・Step2:2人は、ハルカの水着も選ぶことになっている。
・Step3:カナが言った「ハルカの水着はセクシーなビキニタイプがいいだろう」。ハルカのことが大好きなチアキは動揺する「そっ、そんなのイヤだ」。
すると、
・Step4:カナが滔々と語り出した「チアキはわかってないな。女子高生ともなるとそれくらいの露出がないと不自然なんだよ。みんな露出してるのにハルカだけ宇宙服のような重装備でプールに飛び込んでごらんよ。目立つぞ~。そしてみんながこうたずねるんだ。『どちらへ行かれるんですか』ってね。ハルカに恥をかかせる気か?」。
・Step5:さらにカナは続ける「だから私たちはハルカに恥をかかせないよう、できるだけ布の少ない水着を用意してやるんだ」。
・Step6:ハルカの言葉に、チアキは感銘を受ける「さすが中学生。女子高生に最も近い存在……」。
▶2
ハルカ(高2)の水着について、カナ(中2)が持論を述べる。曰く「チアキはわかってないな。女子高生ともなるとそれくらいの露出がないと不自然なんだよ。みんな露出してるのにハルカだけ宇宙服のような重装備でプールに飛び込んでごらんよ。目立つぞ~。そしてみんながこうたずねるんだ。『どちらへ行かれるんですか』ってね。ハルカに恥をかかせる気か?」「だから私たちはハルカに恥をかかせないよう、できるだけ布の少ない水着を用意してやるんだ」。
チアキ(小5)は感銘を受ける「さすが中学生。女子高生に最も近い存在……」。
「おい、カナ!『宇宙服のような重装備』だの『どちらへ行かれるんですか』だのといくら何でも大げさすぎるだろ!(笑)」「そしてチアキよ、『さすが中学生』って……お前は感銘を受けすぎだよ!(笑)」と思わず噴き出してしまった読者は少なくないだろう。