おかしな「恐怖・怯え」 ~映画「ジーサンズ はじめての強盗」の場合
◆概要
【おかしな「恐怖・怯え」】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:映画「ジーサンズ はじめての強盗」
▶1
物語冒頭、
・Step1:とある銀行に強盗が入った。
・Step2:強盗たちは犯罪のプロらしく、かなり手慣れた様子だ。
・Step3:リーダー格の男が言った「窓口係を除いて全員床に寝転がれ!仰向けに寝て、手足を上げろ!猫ちゃんのお腹見せポーズだ!」。
・Step4:銀行員も警備員も、たまたまい合わせたお客たちも全員がそれにしたがった。
やがて、
・Step5:リーダーが支店長のもとにやってきた。そして鋭く叫んだ「財布を寄こせ!」。
・Step6:支店長は怯えて「はい、いますぐに!」。
・Step7:彼はポケットから財布を取り出し、それを手渡しながら「パンパンですよ~、現金が詰まっています!」。さらに支店長は「あっ、ジムの会員証も差し上げます!どうせ行ってないし」。
・Step8:するとリーダーは余計なことをするなという感じで「猫のポーズだ!」と叫んだ。
・Step9:支店長はすぐにそれにしたがって「ニャ~オ」。なぜか猫の鳴きまね。
・Step10:リーダーが叫んだ「黙れ!」。
・Step11:支店長は口を閉じる。
▶2
「財布を寄こせ!」と銀行強盗に命じられた支店長。彼は大いに怯えて「はい、いますぐに!」「パンパンですよ~、現金が詰まっています!」「あっ、ジムの会員証も差し上げます!どうせ行ってないし」。
さらに「猫のポーズだ!」と命じられると、「ニャ~オ」。なぜか猫の鳴きまねをして、「黙れ!」と銀行強盗に叱られてしまった。
「恐怖を感じた時に多弁になってしまうというのはわかるけれど……それにしてもしゃべりすぎだろ(笑)」「どれだけしゃべるんだ(笑)」「『ニャーオ』じゃねーだろ!(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。