これが「アホの子」だ!!|【第6話:サターニャの逆襲(1)】「ガヴリールドロップアウト」を三幕構成で分析する
▶ 「三幕構成」を詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ👽 → シド・フィールドの「三幕構成」をバッチリ説明するぜ!!
分析対象
三幕構成
ポイント①
本話のストーリーをざっくり整理すると……
・第1幕:サターニャは、ガヴリールにぎゃふんと言わせたい → ある日、TV番組「魔界通販」で拳銃を購入
・第2幕前半:サターニャはガヴリールに拳銃を突きつけて、「これに撃たれた者は、なんと10分間笑いが止まらなくなるのよ!」
・第2幕後半(1):ガヴリールはあっさり降参。サターニャは「ついにガヴリールに勝った!」と歓喜する
・第2幕後半(2):ガヴリールが「万一不良品だったらカッコつかないぞ。ちょっと貸してみな」 → サターニャはその言葉に従う
・第3幕:ガヴリールは、容赦なくサターニャを撃ち抜いた → かくしてサターニャは笑い転げる「クソー!やられたー!」
ポイント②
<1>
いやぁ、すごい!
何がすごいって、「アホの子」が登場する作品はたくさんありますが、ここまでストレートに「アホの子」を書ききった作品となるとそうはないと思うんですよね!
<2>
以下、サターニャの「アホの子」っぷりを列記してみましょう。
▶ アホポイント①(第1幕)
・1:ガヴリールを一方的にライバル認定
・2:だが、当のガヴリールからはバカにされている
・3:サターニャはそれに気づいていない
▶ アホポイント②(第1幕)
・1:ガヴリールにぎゃふんと言わせてやろうと、いつも試行錯誤している。しかし失敗。原因はサターニャがアホ過ぎるから
・2:しかし、自覚はない
▶ アホポイント③(第1幕)
・怪しげなTV通販の怪しげな商品に目を輝かせる「カッコいい!」
▶ アホポイント④(第2幕前半)
・1:怪しげな拳銃を自慢する
・2:ガヴリールに呆れられる
・3:だが、サターニャはそれに気づかない
▶ アホポイント⑤(第2幕前半)
・1:悪魔のくせにレベルが低い(「恐怖しなさい!これに撃たれた者は、なんと10分間笑いが止まらなくなるのよ!」)
・2:ガヴリールやヴィーネに呆れられる
・3:だが、サターニャはそれに気づかない
▶ アホポイント⑥(第2幕前半)
・1:キザったらしく拳銃をくるくる回すが、失敗
・2:取り乱して、慌てて拾う
▶ アホポイント⑦(第2幕後半)
・1:ガヴリールの「降参だ」という言葉を鵜呑みにする(いつも騙されているくせに!)
・2:歓喜し、にやける
・3:どうにか冷静ぶろうとするが抑えられず、ガヴリールから呆れられる
▶ アホポイント⑧(第2幕後半~第3幕)
・1:ガヴリールが善人面して忠告すると(「ちょっと貸してみな」「ほら、早く」)、素直にそれに従う
・2:そして、案の定ひどい目に遭う
・3:ラフィエルに笑われ、ヴィーネに呆れられる
まさに徹頭徹尾「アホの子」!
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(担当:三葉)