定型句・定型表現の使い方がおかしい/間違っている/独自改変している ~マンガ「日常」の場合
◆概要
【定型句・定型表現の使い方がおかしい/間違っている/独自改変している】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:マンガ「日常」(第4巻)
▶1
本作の主要キャラの1人・ウェボシー(高2の少女)。
ある日、
・Step1:ウェボシーが友人たちと集まって恋バナで盛り上がっていた時のことだ。
・Step2:やがてウェボシーの番がやってきた。彼女は「いま気になっているのは同じ学校の中之条くん」と打ち明けた。
・Step3:友人たちは呆気に取られる「えっ、あいつ!?」。……無理もあるまい。中之条くんといえば金色のモヒカン頭がトレードマーク、パイナップルの輪切りを3分の1にカットしてそれを頭に乗せたようなパンクなヘアスタイルの少年なのである。
・Step4:ウェボシーはちょっと頬を赤らめて「やっぱり優等生よりワルっぽい方が魅かれちゃうんだよねー」。
すると、
・Step5:友人が言った「でも……私こないだ、あのヤンキーが敬語使ってる所見たよ!!」「花壇に水やってたし」。
・Step6:パンクな髪形なのに優しい男……ウェボシーは感嘆の声を漏らした「お~っ。いいじゃん、そのギャップ!」「パイン汁したたるいい男っつってな!」。
▶2
はて、「パイン汁したたるいい男」とは何か。
ずばり「水もしたたるいい男」という慣用表現のモジりであろう。モヒカン、すなわちパイナップルの輪切りを3分の1にカットしたようなヘアスタイルゆえに「パイン汁」というわけだ。
「『パイン汁したたる』って何だよ!(笑)」「『パイン汁』って……何だかちょっとエッチだな(笑)」「『水』ならしたたっていても清潔な感じだけれど、『パイン汁』でしょ?ヌメヌメしてそう(笑)」と思わず噴き出してしまった読者は少なくないだろう。
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