「悪魔っぽい天使」と「まるで天使な悪魔」の物語!!|【第1話:もう戻れないと知ったあの日(3)】「ガヴリールドロップアウト」を三幕構成で分析する
▶ 「三幕構成」を詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ👽 → シド・フィールドの「三幕構成」をバッチリ説明するぜ!!
分析対象
三幕構成
ポイント①
本話のストーリーをざっくり整理すると……
・第1幕、第2幕前半:「がさつで怠惰な天使ガヴリール」と「律儀で真面目な悪魔ヴィーネ」のやりとり
・第2幕後半:ヴィーネは、自分が悪魔らしくないことを自覚していなかった。ガヴリールが指摘すると動揺 → ガヴリールが相変わらず天使にあるまじき発言をする。一方、ヴィーネも悪魔らしからぬ言動
・第3幕:ゴキブリが出現 → やたら好戦的なガヴリールと、半狂乱のヴィーネ
ポイント②
<1>
本話に登場するのは……
・ガヴリール:天使なのに怠惰でクズ!
・ヴィーネ:悪魔なのに優しくて真面目、そして少し抜けている
つまり、「悪魔っぽい天使」と「まるで天使な悪魔」の2人組ですね。
そして、このズレ(天使なのに悪魔っぽい、悪魔なのに天使っぽい)こそが本話の見どころです。
<2>
本話はわずか4分強の短い物語。
しかしその中に、「2人のズレに基づくエピソード」が見事に詰め込まれています。
・【エピソード1】待ち合わせ:平然と約束を破るガヴリール v.s 2時間も待ち続ける律儀なヴィーネ
・【エピソード2】掃除:汚部屋の住人ガヴリール v.s きれい好きのヴィーネ
・【エピソード3】自覚:「自分が天使らしくない」と自覚しているガヴリール v.s 「自分が悪魔らしくない」と自覚していない無垢なヴィーネ
・【エピソード4】堕天:「堕天するのもやぶさかではない」と考えるガヴリール v.s 呆れるヴィーネ
・【エピソード5】人間を殺すこと:「悪魔なら人殺しも当然」と考えるガヴリール v.s 「人殺しなんてとんでもない」と慌てるヴィーネ
・【エピソード6】ゴキブリ:果敢に叩き潰そうとするガヴリール v.s 半狂乱になるヴィーネ
このように、【天使なのに悪魔っぽいエピソード/悪魔なのに天使っぽいエピソード】が次から次へと繰り出されるのです。
多くの鑑賞者が、「おい、ガヴリール!ひどすぎるぞ!(笑)」「ヴィーネちゃんは本当にいい子だなぁ♥ポンコツなところもかわいい♥」と夢中になるのも無理ありませんよね。
関連記事
・「人から感謝されること」をモチベーションにすると、地獄に落ちるぞ!!|【第1話:もう戻れないと知ったあの日(1)】「ガヴリールドロップアウト」を三幕構成で分析する
---🌞---
関連
---🌞---
最新情報はTwitterで!
---🌞---
最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。
(担当:三葉)