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そうと知らずに、相手の地雷を踏んでしまう→大変なことになる ~マンガ「宇崎ちゃんは遊びたい!」の場合
桜井「でもチョコミントってさ、歯磨き粉じゃね?」
宇崎「……は?」「今なんつったッスか先輩……?」「私の目を見ながらもう一度言ってみてください」
◆概要
【そうと知らずに、相手の地雷を踏んでしまう→大変なことになる】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:マンガ「宇崎ちゃんは遊びたい!」(第2巻)
▶1
本作の主人公は、桜井真一(男子大学生)。
彼は穏やかな日常を愛する青年である。ところが……なぜか宇崎(かわいいものの大変にウザい後輩、女子大生)にからまれ、つきまとわれ、ペースを乱され、かくして騒がしい毎日を送っていた。
▶2
ある日、
・Step1:ベンチに座って雑談する桜井と宇崎。
・Step2:宇崎はアイスを食べている。チョコミント味のようだ。桜井が訊いた「うまいかぁ?チョコミント」。
・Step3:宇崎はアイスをほおばると、「おいひいッスよ、チョコミント」。じつに幸せそうだ。
そんな宇崎を見て、
・Step4:桜井は何の気なしにこう言った「でもチョコミントってさ、歯磨き粉じゃね?」。
次の瞬間だった。
・Step5:宇崎の表情が硬くなる。瞳孔が開く。彼女は桜井をじっと見つめて「……は?」「今なんつったッスか先輩……?」「私の目を見ながらもう一度言ってみてください」。
・Step6:桜井は意味がわからない。えっ。急にどうしたの!?彼は困惑する「いや、チョコミントって歯磨き粉と同じ味なのに本当においしいのかって」。
直後、
・Step7:宇崎が叫んだ「出た!!バカ!!チョコミント食えない連中がチョコミント馬鹿にする時絶対言うやつ出た!!」。
・Step8:桜井は「いや、なにも馬鹿には……」と抗弁するが、時すでに遅し。宇崎はもう止まらない。彼女は叫ぶ「してんスよ!!歯磨き粉と比較してる時点で!!すでに!!」「チョコミント食えないのは自分のザコ味覚のせいなのにミントに責任を擦り付けるひきょーモン達の常套句!!『歯磨き粉じゃん』」。
・Step9:その後も宇崎は叫び続けた。彼女はチョコミントを馬鹿にする連中を批判し、なじり、怒りをぶちまけ、それと同時にチョコミントへの愛を語りまくった。ページ数にしてなんと4ページ。彼女は叫びまくるのだった。
散々叫んだ後、
・Step10:宇崎はさすがにすっきりしたのだろう、穏やかな口調になって「ご清聴感謝ッス」。
・Step11:桜井は思う「こいつも色々抱えてんだな……」。
が、宇崎はまだ止まらない。
・Step12:その後も3ページに渡って、いかにチョコミントが素晴らしいか熱弁を続けるのだった。
▶3
ある日、桜井が言った「チョコミントってさ、歯磨き粉じゃね?」。彼に他意はなかった。ただの雑談のつもりだった。
ところが嗚呼、「チョコミント=歯磨き粉」発言は宇崎の地雷だった!!
かくして大変なことになる。
「あーあ、地雷踏んじゃったよ(笑)」「しかしそれにしても宇崎ちゃん、興奮しすぎだろ(笑)」「お前はアンチ・チョコミント党に親でも殺されたのか?(笑)」「たった一言余計なことを言ったばかりに何ページにも渡ってなじられまくる桜井くん……かわいそうに(笑)」と思わず噴き出してしまった読者は少なくないだろう。
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