パスワードや合言葉が奇妙/意味不明/おそろしくダサい ~映画「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」の場合
◆概要
【パスワードや合言葉が奇妙/意味不明/おそろしくダサい】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:映画「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」
▶1
本作の主人公は、スコット(22歳の男性)。
売れないバンドのベーシストである。
――が、いろいろあっていま、彼はとある悪党どもと激しいバトルを繰り広げていた。
物語終盤、
・Step1:スコットは、悪党どものリーダー・ギデオンが待つ拠点に殴り込みをかけた。
・Step2:拠点の入口には門番が立っていた。門番が訊いた「パスワードは?」。
・Step3:スコットは叫ぶ「知るか!」。
・Step4:すると門番はうやうやしく「どうぞ」。――どうやら「知るか!」がパスワードだったらしい。
奥に進むと、
・Step5:再び門番が姿を現した。門番が訊いた「次のパスワードは?」。
・Step6:スコットはイライラしながら「ハァ」。
・Step7:すると門番は「どうぞ」。――溜息をつくのがパスワードだったらしい。
・Step8:というわけでスコットは、いよいよ敵の拠点に入り込んだのだった。
▶2
敵の拠点に殴り込みをかけたスコット。
彼は「パスワードは?」という門番の問いかけに対して「知るか!」、そして「ハァ」と応えた。
このシーンを見て、「おっ。いよいよラストバトルが始まるのか!?」「門番と殴り合いになるのか!?」と手に汗握った鑑賞者は多いと思う。
ところが――「喧嘩腰に突っかかっていったらじつはそれがパスワードだったって、どんな偶然だよ!(笑)」「完全に肩透かしを食らったわ(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。
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