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【三幕構成の実例】脱獄広島殺人囚

▶「三幕構成」を詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ😁 → シド・フィールドの「三幕構成」をバッチリ説明するぜ!! 作品概要 どのような物語か? ・Point1:タイトルの通り、「広島」を舞台に「殺人囚(=主人公の植田)」が「脱獄」を試みる物語。 ・Point2:植田は脱獄に4回挑戦する。そして第1幕、第2幕、第3幕で各1回ずつ、計3回成功する。 ・Point3:なお、刑務所の中のみならず、脱獄後のシャバでの暮らしっぷりもたっぷり描かれているのが特徴だ。 三幕構

眼球をぎょろぎょろ動かして動体視力を鍛える

◆概要【眼球をぎょろぎょろ動かして動体視力を鍛える】は「修行、特訓」に関するアイデア。 真剣な表情で一所懸命に眼球をぎょろぎょろと動かすキャラ。……何と言うか、こう、シュールなのだ!読者・鑑賞者が思わず噴き出してしまう修行シーンになるだろう。 ◆事例研究◇事例:映画「少林寺三十六房」 ▶1 家族や仲間を殺されたサンダ。彼は「武術を身につけて仇を取るぞ!」と少林寺に入門した。 ※補足:少林寺の修行システムは以下の通り。 ・Point1:少林寺に入門した僧は、武術のト

この戦闘シーンを見よ!格好いい上に、コメディシーンとしても秀逸だ!!|映画「イップ・マン 序章」に学ぶ

本記事では、映画「イップ・マン 序章」を取り上げます。 本記事のテーマ👊 映画「イップ・マン 序章」の主人公は、中国武術の達人・葉問。 物語前半、その葉問が金(チンピラ武術家)と戦うシーンがあるのだが……これがアホみたいに面白い!真面目で格好いい戦闘シーンだというのに、同時にコメディシーンとして見ても秀逸なのだ。 なぜこれほどまでに面白いのか明らかにすべく、本記事では3つのポイントに注目する。 前提:戦闘に至るまでの流れ まずは、戦闘に至るまでの流れを確認しよう。

これはカンフー映画で、鑑賞者が見たいのはカンフーで戦うシーンなのだから、それ以外のシーンはテンポよく片付ける|映画「イップ・マン 序章」に学ぶ

本記事では、映画「イップ・マン 序章」を取り上げます。 ◆「これが恥だ!わかったか!!」のシーン映画「イップ・マン 序章」には、こんなシーンがある。 ▶シーン1 葉問と廖(2人とも中国武術の達人)が手合わせし、葉問が勝利した。 ▶シーン2 2人は、「今日の戦いについては口外しない」と約束した。 廖のメンツを保つためだ。 ▶シーン3 ところが、2人の戦いを偶然目撃した者がいた。 沙である。 彼は興奮して、「すごい戦いだった!葉問さんは強かった!」と言いふらし

「武術の町」の魅力|映画「イップ・マン 序章」に学ぶ

本記事では、映画「イップ・マン 序章」を取り上げます。 ◆「武術の町」とは何か?映画「イップ・マン 序章」の舞台は、中国の「仏山」という町だ。 これがなかなかどうして面白い町なので詳しくご紹介したい。 ・仏山は、中国武術のメッカ。「武館街」と呼ばれるエリアには、所狭しと武館(道場)が立ち並んでいる。 ・各武館に武館主(師範)がおり、異なる武術・流派を教えている。つまり、武館同士はライバル関係にある(これについては後ほど詳しく触れる)。 ・【仏山は多数の武館が立ち並ぶ

映画「イップ・マン 序章」を三幕構成で分析する!!

本記事では、映画「イップ・マン 序章」を取り上げます。 本記事全体のまとめ ※本記事全体をレポート形式にまとめました。本記事後半の文章と同内容ですので、お好きな方でお読みくださいませ! ストーリー 時は1930年代後半、場所は中国武術のメッカ・仏山。 そこで最強と噂されているのが、詠春拳の使い手・葉門(イップ・マン)である。 彼は人びとから敬愛され、家族と共に穏かに暮らしていた。 だが、日中戦争が始まったことですべてが激変。葉門は極貧生活の中、家族や仲間を守るた

小柄なキャラが巨人に飛びかかってチョークスイーパーを極め、どれほど抵抗されようとも絞め続け、やがて仕留める

◆概要【小柄なキャラが巨人に飛びかかってチョークスイーパーを極め、どれほど抵抗されようとも絞め続け、やがて仕留める】は「戦闘」に関するアイデア。 小柄なキャラが巨人に飛びかかり、そして仕留める……!いかにも死闘という感じがして最高だ。 ◆事例研究◇事例:映画「死亡遊戯」 ロー(主人公)がハキムという敵と戦うシーンを見てみよう。 ローを演じるのはブルース・リー、身長はおよそ170cmだ。一方、ハキムを演じるのはNBAプレイヤーのカリーム・アブドゥル=ジャバー。その身長は

恐怖!「魚の顔色」について語る紳士!!|映画「死亡遊戯」に学ぶ

◆ランドの初登場シーンに注目 映画「死亡遊戯」のラスボスは、ランドという老人だ。彼は国際シンジケートのボスである。 今回は、このランドの初登場シーンに注目しよう。 ・Step1:魚が水槽の中を泳いでいる。グロテスクな魚で、たぶんミノカサゴだと思う。 ・Step2:ミノカサゴを見つめるランドの顔が映る。彼は真剣な表情で、「顔色がよくないぞ。お前はもっと栄養を摂らなきゃいかん。エサをうんと食べて元気を出せ」。 ・Step3:ランドが水槽の中に小魚を投入。ミノカサゴはそれ

映画「死亡遊戯」を三幕構成で分析する!!

本記事では、映画「死亡遊戯」を取り上げます。 本記事全体のまとめ ※本記事全体をレポート形式にまとめました。本記事後半の文章と同内容ですので、お好きな方でお読みくださいませ! ストーリー 世界的なアクション映画スター・ビリーは、国際シンジケートから「うちと専属契約しろ」と迫られていた。 だが、悪を嫌う彼は断固拒否。かくしてシンジケートに命を狙われた。 その後、どうにか九死に一生を得たビリー。 彼はシンジケートの強者たちを次々とぶちのめし、見事復讐を果たしたのだっ

サンドバッグに頭突きしまくる

◆概要【サンドバッグに頭突きしまくる】は「修行、特訓」に関するアイデア。 武術家たちが一心不乱にサンドバッグに頭突きしまくる様はじつにシュール。「シュールすぎて笑える」という修行シーンを描きたい時におすすめだ。 ◆事例研究◇事例:映画「少林寺三十六房」 ▶1 家族や仲間を殺されたサンダ。彼は「武術を身につけて仇を取るぞ!」と少林寺に入門した。 ※補足:少林寺の修行システムは以下の通り。 ・Point1:少林寺に入門した僧は、武術のトレーニングを受けることができる。

バイオニクス法を使って新武器・新技を開発する

◆概要【バイオニクス法を使って新武器・新技を開発する】は「修行、特訓」に関するアイデア。 「バイオニクス法」とは、生物の生態や構造を参考に新しいアイデアを得ようという発想法である。考えてみれば、あらゆる生物は厳しい生存競争をくぐり抜けて今日まで生き残ってきた強者なのだ。そんな彼らから学ぼうというのがこのバイオニクス法。例えば、撥水繊維が、蓮の葉の表面構造にヒントを得て開発されたことはよく知られている。 具体的にいうと……「どうにかして敵を倒せぬものか?」と悩みまくる主人公

映画「少林寺三十六房」を三幕構成で分析する!!

本記事では、映画「少林寺三十六房」を取り上げます。 本記事全体のまとめ ※本記事全体をレポート形式にまとめました。本記事後半の文章と同内容ですので、お好きな方でお読みくださいませ! ストーリー 人びとが清の圧政に苦しめられていた時代、明の復興を画策する義士たちがいた。 主人公の青年・ユーダも復興運動に加わる。だがやがて摘発を受け、仲間や家族は皆殺しにされてしまった。 かくしてユーダは「武術を身につけて仇を討つ!」と決意した。彼は少林寺に入門、名前を「サンダ」と改め、

つるつる滑る場所を歩く

◆概要【つるつる滑る場所を歩く】は「修行、特訓」に関するアイデア。 笑える修行シーンやエロティックな修行シーンを描きたい時には、「つるつる滑る場所を歩く」というメニューを取り入れよう。 要するに、TVのバラエティ番組などで見かける【芸人たちがローションの中で走ったり、相撲したりする → つるつる滑るので満足に立つことすら難しい】というあれだ。あんな風に、「堅物キャラが滑って転ぶ様子」や「かわいいキャラがひっくり返り、意図せずしてエロティックなポーズを取ってしまうシーン」を

映画「少林寺木人拳」を三幕構成で分析する!!

本記事では、映画「少林寺木人拳」を取り上げます。 本記事全体のまとめ ※本記事全体をレポート形式にまとめました。本記事後半の文章と同内容ですので、お好きな方でお読みくださいませ! ストーリー 主人公の青年(作中では「小僧」などと呼ばれている)は、かつて何者かに殺された父の仇を討つべく、少林寺で修行に励んでいた。 ある日、小僧は洞窟に囚われていた怪しい男・ファユーと遭遇、彼からカンフーを教わる。 だがその後、じつはファユーは大悪党で、しかも父の仇だと判明。 秘術を