見出し画像

1on1をはじめて感じた効果と課題

前回までの投稿では、公務員の職場で1on1ミーティングをはじめた理由や、実践している1on1の方法、そもそも1on1とは、という話をしました。
地方自治体の職場では決して普及しているとはいえない1on1ですが、自分の係ではなんとか続けられています。今回は、やってみた感想や、ぶちあたった課題にどう対処したかを書いてみたいと思います。

初めて1on1を導入するうえで意識したポイント

自分で初めて1on1を導入するうえで、特に意識したポイントを以下のとおり紹介します。

  • 相手の時間であることを意識して、相手が話したいことを引き出す

  • アドバイスしない

  • 傾聴する(相手に意識を向けて最後まで話を聞く)

  • 仕事を進めるうえで感じている感情について意図的に聞く

  • ポジティブフィードバックから会話をはじめる

特に、傾聴については意識して臨もうと思っていました。なぜかというと、職場のコーチング研修で「人は相手の話を聞いているようで聞けていない」ということを痛感したからです。例えば、自分の状態としてそもそも対話に集中できないということもあるし、集中できていても、次にどんな返事をしようとか考えてしまうと、自分に都合が良い、または自分が楽に答えられる話しか聞けなくなります。

自分から1on1をやろうと言っておいても話半分にしか聞けていなかったら、「忙しい仕事の時間を割いて1on1に来てるのに、全然自分が話してることを聞いていないじゃないか」と思われて1on1は続かないだろうなと思ったので、傾聴するということを一番意識して臨みました。

ちなみに、この5つのポイントは、頭で覚えている自信がなかったので、5つの掟として紙に書いて自分の手元において、1on1中に目につくようにしていました。(慣れてからは見なくなりましたが)
その甲斐あって、完ぺきとは言えないまでも実践することができて、少なくとも掟に反することはせずに、今も1on1を続けられていると思います。

やってみたら、会話の幅が広がって人間理解が深まった

やってみた感想については、係員との関係性と、自分自身に関することに分けて書いてみたいと思います。
まず、自分が感じた実感や、自分の変化について。

  • 1on1以外の場でも、職員の話していることを、相手に意識を向けて、最後まで聞く習慣がついた。

  • 相手の感情に関心を持つことが増えて、職員個人への人間理解が深まった。

次に、職員と自分の関係性の変化について。

  • 業務時間中の会話の頻度が増えた。

  • 業務時間中にする会話の内容の幅が広がった。

1on1のスキルとしてはまだまだ工夫できることがあると思いますが、多少ぎこちなかったり、自分でうまくいかなかったなと思っても、1on1以外の時間で効果が出てきているのが嬉しいですね。
どうしても日常業務のコミュニケーションは、内容を絞ってスピーディーにコンパクトになりがちです。だからこそ、1on1をすることで、相手にとって「自分が選択したテーマについて話を聞いてもらう時間が確保されている」、そして感情を受け止めてもらえるということが、信頼関係の構築につながって、日常業務のコミュニケーションの会話の改善につながっているのかなと思います。

課題は「質問力」と「テーマ選び」

一方で、課題に感じたこともあります。
大きくは2つあって、「自分の質問力」と「テーマ設定の促し方」です。

まずは、自分の質問力。
これは、相手がいろいろ話してくれているのに、なかなか自分で手応えを感じる質問をできなかったという反省です。
要因としては、自分の1on1への入り方とか、相手の会話に対する反応速度が遅いということもあると思います。一方、意外と自分の中にあるなと思うのは、「よい質問をしてやろう」とか、「変な質問だと思われたらどうしよう」という自意識です。この感情が邪魔をして、素直に合いの手を入れたり、質問したりということが妨げられていた可能性があったなと感じています。

課題のもう一つは、1on1のテーマの設定の仕方。
基本的に、相手(上司と部下なら、部下)が話したいことについて話すのですが、相手が話したいことがなかなか出てこない、ということがほとんどでした。業務時間中は仕事の話が多いので、それ以外の話を突然しようと言われても確かに困りますよね。

このテーマ設定の仕方については、この反省を踏まえて対策をして、その手ごたえも感じたので、次回の投稿でその対策を結果について触れたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集