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生命の限り(45年前の高校2年生のときに自動書記で出てきた詩のようなもの)

生命の限り

空間の広がりの無限性には絶えず大きな圧迫があるので
今の私は大宇宙の凝縮を生命の限りを透かして見るだけだ
大海に小刀(ナイフ)の残忍が刻みこまれた時
砥の粉色の雲も脳裏で首を振っている緑色動物らを包み込む

今は嵐(単なる空気の渦)
めきめき音をたてる自然
瞬時の固定も許さない無限の広がり
距離の持つ意味の浅はかさ 明と暗の戦い
これらすべてが私に現在という意識と夢想への欲求を忘れよと迫る
(足音をたてて詰め寄る)
この時 私のカンバスを占めるものは赤の印象だけで
その中の一点の曇りを(ほとんど黒)
これまた一点の明らみが取り押さえ
私はカンバスの外へと放り出される

たとえ私の身体を宇宙の混沌地帯へ捧げようとも
生命の限りを別の存在として脱出させたとしても
その赤色の重みと(支配に対する反感)
「静」を許さぬ無限の広がりが
私の精神の故郷を(実態は不明)
消し去り・・・
・・・私を・・・
ひとつ宇宙の構成因子として圧迫する

地上で私が冷たく光る星を見上げ
おもむろに数え始めた時には 既に私は星となり
その無常な姿に 宇宙の因子たる自分の使命を痛感する

私の心はかの緑色動物とは相互的に通い合っても(精神の融合体)
人間の執拗な干渉には 耳を塞ぎ縮こまるしかないので
同じく緑色の自然流として安らぐことなど所詮できないことなのか

次の瞬間 人間達すべての存在が台風の如く(文明の破壊という名分)
私の身体をさいなむことをやめたら
いや・・・太古から続いてきた人間の無謀に
青い直線の行き詰りに気づきさえしたら
私は氷のすき間で透明な眠りを大地に捧げただろう(永遠(とわ)の静)

私の心も身体も存在さえもないとしたら
私を圧迫するものも(人類の敵)
然りであるはずだ・・・
無と無の戦いは 明と暗 静と動の境界線を消し
不規則ながらもそれらと一つの共通性を持つ(一般的概念による)

その激突が宇宙に比してどんなに微々たるものであろうと
距離なき この世界では 一部が全てであり
全ては無である (無の定義のあいまいさ)

私が望みなき救世主を土中深く埋めて(まるでアルミニウム)
その腐食の過程を見守る時 因子たる私は・・・
・・・すべてとなれるのだ

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