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ニュージーランドでの日々。ワーホリについて考えてみました。

「企業はワーホリをキャリアとしてみていない」
「自分探しなんてダサい」
「ワーホリはただの遊び」
「出稼ぎワーホリ」
そんな言葉をよく目にする。

たしかにそうだ。アラサーと呼ばれる年齢でふたりでニュージーランドに来てただ単純労働して、そんな日々を送っている。でもそれってそんなに悪いことなんだろうか?

今、ニュージーランドに来て7ヵ月が過ぎたところだ。思い返してみると、車旅に始まり、職探しをし、また旅をして職探しをしての繰り返し。これまでに経験した仕事は、ワインのファームで間引き、チェリーのピッキングにパッキング、キウイのパッキング。全て単純労働と言われるものに値するだろう。この職業を選んだのは、ひとつ経験してみたかったということと、もうひとつはまだ私たちの英語力は十分ではなかったから。正直やってみた感想を簡単に言うならば、退屈で疲れる、そんなところだろうか。ここだけ聞けば、「ほらね、ワーホリなんて」と言われかねないのも承知のこと。でも私たちは来なきゃよかったという後悔は少しもしていない。

日本でニュージーランドへのワーホリを考えていたころ、私は不安でいっぱいだった。「日本に帰ったころ、職につけるんだろうか」「ワーホリしたことがマイナスになるかもれない」と。でも来てみると、そんなことはどうでもよくなってしまった。正確には、ワーホリに行くと決めた時点で既にキャリアなんてものは気にしないようにしていたのかもしれない。

視点を変えてみる

社会的地位は失ってしまったとしてもここでしかできない経験がたくさんできる、ということがここニュージーランドへきてわかったのでそれについて少し書いていく。

多分、ワーホリに来ている人の中には海外で働きたい!という大きな目標を掲げてきている人もいるだろうし、海外で暮らしてみたかった、だとか外に出てみたかったという人もいるだろうし、理由は人それぞれだろう。
私の場合は後者で前から海外で暮らしてみたいなという願望があった。それが叶えられただけでも本当によかったなと思っているし、想像していた以上にたくさんの経験をするし、出会いもある。価値観が変わるなんてことはよく言われることだけど、それは本当だった。この歳になって毎日のように新しいことに触れることができるってすごいことなんじゃないかと思う。
初めて外国のスーパーに食べ物を買いに行くが野菜の量り売りに戸惑うし、車も買わなくてはいけない、ガソリンの入れ方だってよくわからない。銀行だって開設しなくてはならない。直に多様性に触れたのは初めてだったし、ニュージーランドならではのエコやサステナブル思考について考えたり。ワーホリできている他の国の人たちとも触れ合うことができて、ワーホリしたことは自国に帰るとプラスになる国だってあることを知った(日本もそうなればいいのにな…)。例えばここでローカルな会社で働けたとするならば、それもとてもいい経験だけれどこうしてワーホリについて考えを深める機会はなかったかもしれない。

ワーホリっていいよ、っていいところばかり書いているようだけどもちろん、大変なことも山ほどある。言語の壁、手続き関連は面倒だし、家探し、職探しは思っていたより難航した。今みたいに急に職がなくなったり(これについてはまた詳しく仕事について書くつもりです…)、キャンプ場見当たらなかったり、こちらにワーホリに来ている人の中には車中荒らしにあっている人もいたほどだ。


あと半年せずにここニュージーランドでのワーホリは終わってしまう。より日本っていい国なんだなと感じることができた今、時間が許す限りもう少し他の世界を見てみたいなぁという欲がでているところだ。早く日本に帰って落ち着いた暮らしがしたいという気持ちもある。実際、慣れない環境続きで心身ともにわりと疲弊しているもんだから(笑)。でもこんな気持ちになることを半年前の私は考えてもいなかった。せっかくなら今しかできないことに身を委ねてみたい。わがまま言えばもう少し若い時に行ければ良かったなぁ。コロナだったものしょうがない。

ワーホリがどうだっていうのは行ってみて初めてわかることだ思うし、経験することも思いも人それぞれだから私は自分の身に起きたことくらいしか話すことはできない。ただ前々から望んでいた海外暮らしが気軽に体験できたのはワーホリ制度というものがあるおかげ。もしも海外に行ってみたいと思う人の中にいろんな言葉や不安で押しつぶされそうな人がいたとするならば私はその人の背中を押してあげたいな。ちなみに私の性格は超が付くほどの心配性、加えてドネガティブ。それでも今どうにかなっていることに自信を持ちたい(どうにかなっているのは彼が一緒にいてくれるからというのも少なからず関係しているのである)。


*ちなみに突然の仕事終了を言い渡されたのは昨日のこと。今回はどちらかというと海外に出てみてよかったよ、というプラス面について多く語りましたが、私にとってはそれが全てではないので誤解しないでね…‼

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