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#67「アーセナルvsバーンリー<マッチレビュー>PL第27節」

こんちゃ!どうも、いったーです。
今回は「アーセナルvsバーンリー<マッチレビュー>PL第27節」を書いていきたいと思います。

はい、盗まれました。俗に言う“Stolen Game”でした。主役はアンドレ・マリナーでした。どうやらバーンリーもチェルシー同様ハンド保険に入っているみたいです。うちはハンド保険じゃなくてVAR保険に入りたいです。これでPLからのCLルートは白旗をあげるしかありません。死ぬ気でEL獲りましょう。

唯一のポジティブなニュースは膝の大怪我からチェンバースがカムバックしたことです。昨季はかなり存在感を放っていた矢先の大怪我だったので、まず試合に戻ってきたことが嬉しすぎます。

あと、当時ローン移籍していた際の2018-19 03/03 フラムvsチェルシーのゲームを観戦した時に、試合後得点したチェンバースとのファンサービスで「アーセナルに帰ってきてね。」と伝えた時に「絶対エミレーツに戻って活躍するさ。」って答えてくれたのはいまでも忘れません。なので推しです。

チーム紹介

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ホームチーム:バーンリー
監督:ショーン・ダイチ
フォーメーション:4-4-2

アウェイチーム:アーセナル
監督:ミケル・アルテタ
フォーメーション:4-2-3-1

プロローグ

アーセナルは週末にレスターに逆転勝利を収めて調子を戻しつつあります。これからのEL&ノースロンドンダービーの連戦に向けて勝利で勢いをつけたいところです。Vsバーンリーはタフでこれまで何度も試合終了間際に決着がつく試合を見てきたため、気の抜けないゲームになりそうです。

バーンリーはミッドウィークにも試合を行い、レスター相手に勝ちある勝ち点1を獲得しました。絶望的な得点力不足に陥っていますが、バージョンアップしたアグレッシブなプレスやチーム全体でのハードワークの姿勢は見ごたえがあり、大崩れしないでしょう。

前半<アーセナル>

〇華麗なアルテタ・ボール1点目
〇ウィリアンの際立つポジショニング

〇華麗なアルテタ・ボール1点目

<5分>
GKレノからのスローを丁寧に繋ぎながらミドルサードを攻略し、LWGウィリアンの気の利いたポジショニングから持ち運び、最後はCFオーバメヤンの得意のゾーンから仕掛けながらカットインでニアにぶち込みました。今季何度も目にしたアルテタ監督が目指す形でした。

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CMFトーマス&CMFジャカのところに相手4枚が監視していましたが、CMFトーマスが敢えて相手に近づいたことで、収縮を誘い中盤でのスペースを確保しました。狭いスペースでは、逆に相手に近づくことで相手のプレスを剥がすことができます。その相手4枚が収縮したスペースの背後にポジションを取ったLWGウィリアンがパスを受け、ターンに成功しました。

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その時点で4-4のブロックの2ラインに潜り込み、前方のスペースは使いたい放題です。
バーンリーDF陣は普通以上に中央封鎖が絶対的な約束なので、DF4枚が中央に集まります。そのタイミングで大外に張ったCFオーバメヤンがボールを受けました得意の左45°から2度またぎを入れ、ニアに早いボールでGKポープの足元を抜きました。

〇ウィリアンの際立つポジショニング

前節に引き続き先発出場を果たした、ウィリアンです。CFオーバメヤンが純粋にセンターに留まるCFタイプではないため、2列目以降の流動的なポジショニングが求められます。バーンリーが菱形のビルドアップに対応するためにCMFを菱形頂点のトーマスを消しに前に出ていた背後を取り、うまく起点になっていました。

また、中間ポジションに位置しながら、ダイアゴナルにハーフスペースに走り込むプレーも見逃せません。4-4-2のブロックはバランスよくピッチ全体をカバーできるため大崩れのしないフォーメーションですが、各人が担当するゾーンの切れ目を突けばバランスが崩れることが多いフォーメーションです。その特徴やバーンリーの特性を見極めたウィリアンは何度もそのスペースに走り込み、崩すきっかけになっていました。

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前半<バーンリー>

〇ラッキーゴール

〇ラッキーゴール

はい、義務失点です。アンラッキーすぎる失点でした。

要因として考えられるのが、、、

×GKレノが蹴り出さなかった状況判断
×CMFジャカのコントロールミス、判断ミス
×運がなかった

その前にバーンリーの勇敢な前線からのプレスを誉めるべきです。深い位置までチーム全体が押し上げて、プレスに走ったことはバーンリーの特性であり、アイデンティティです。CFウッドとRSHグドムンドソンがCBへのコースを切りながらGKレノに寄せます。CMFジャカが降りている時にもCFヴィドラはさぼらずに背後からプレッシャーをかけました。その時点でGKレノは蹴り出すことをしない限り、この状況から脱することはできませんでした。いわゆる“詰み”の状況です。

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CMFジャカ相手に当ててしまい戦犯のような扱いを受けていますが、チーム全体のミスであり引きずらないで欲しいです。後だしじゃんけんですが、CMFジャカの脳内では背後のスペースを空けるために、降りてきており、ウィリアン、トーマス、オーデゴーが脇に降りてくるだけの予測があれば、、、とも言いたいですが後の祭りです。

あの時にGKレノに「蹴り出せ」と言える選手がにいてくれば、、、という後悔もあります。

後半<アーセナル>

〇停滞に停滞を重ねたビルドアップ
〇交代の人選について

〇停滞に停滞を重ねたビルドアップ

バーンリーは前半終わりから後半にかけてアーセナルのビルドアップに対してかなりの制限をかけてきました。ビルドアップの出口となる頂点CMFトーマスに対して2CFが監視しながらプレスをかけ始めました。加えて、呼応するようにRSHグズムンドソンLSHマクニールがインサイドに絞りながら制限をかけ始めました。CMFも勇気をもってスペースを埋めに、前にベクトルを向け、ストレスをかけてきました。効果的なプレスによって徐々にサイドに押し出され、前線の動き出しの少なさから縦パスが少なくなり、横パスが多くなりました。OMFラカゼットに交代してからは縦パスを収めながら、サイドに展開という形には持ち込めましたが、それでも少なかったように思えます。

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ボールホルダーは出しどころがない状態でプレスを受けたので無難なパスが多くなりチームとしても停滞していました。

RWGにペペが入り、大外で張りながらボールを受けることができたのでDFの網を広げ始めましたが、とは言え、PAの幅よりも狭く4-4でがっちりブロックを組んでいたため、人海戦術にやられました。

また、押し込んでからは、OMFラカゼットが中央に留まり、CFオーバメヤンが左にながれながら、LSHサカ、LSBティアニーとの黄金のトライアングルによって何度もハーフレーンの深い位置を攻略しましたが、またしても人海戦術と緻密に計算されたDFのブロックとGKポープの阿吽の呼吸で守り切られました。

〇交代の人選について

交代枠3/3
1人目 ’63 OMFオーデゴー→OMFラカゼット
2人目 ‘69 LWGウィリアン→RWGペペ
3人目 ‘80 CMFトーマス→CMFセバージョス

交代選手に異論はないのですが、タイミングと順番には疑問符が付きました。そういえば、ヴェンゲル爺も交代のタイミングを逸してる癖がありましたよね、、、彼曰く、

「試合前の準備で勝負は決している、ピッチで表現するのは選手であって、私は選手を信じることしかできない。」

という発言もかつてあったので、もしかしたらその系譜を継ぐのかな、と。

1人目はCMFセバージョスが最適だったかなと思います。CMFトーマス、ジャカのところは相手のタフな守備によってかなりポジションを取り直すことを強いられ、体力的な問題もあり、ドリブルで剥がせるCMFとしては不適格でした。

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CMFセバージョス投入後はヌルヌルドリブルで、レーンを跨ぐドリブルが多かったです。先ほどから紹介しているように、4-4-2のブロックは「ゾーンの切れ目」を重点的に攻めることが効果的な策だったため、そのゾーンを跨ぎながら相手守備陣形のポジションをずらすためにも後半早い段階からみたかったです。(※後半序盤はCMFセバージョスの苦手なボールが頭上を飛び交うピンポンサッカーでしたが)

RWGぺぺの投入は70分でもう少し早くとは言いにくいですが、もっとボールを彼に配球してリズムをつくる手助けをしてほしかったです。

彼のドリブルはやはりPLトップクラスで、引いた相手にはファールを誘うことを含めてもチャンスに繋がる可能性が高い選手でした。左サイドを崩してからPA内真ん中に遅れて入る形は彼の得意なパターンであり、この試合でも発揮され、最大のビッグチャンスでした。

後半<バーンリー>

〇オーバーロードで活路を見出す
〇物議を醸したあのプレー

〇オーバーロードで活路を見出す

彼らの前線からのアグレッシブなプレスとオーバーロードの攻撃のミックスは、ある程度アーセナルを脅かすことに成功しました。(※これくらいで脅かされるアーセナルもアーセナルですが。)

何度も記述するように、アーセナルの菱形ビルドアップに対応してきました。ボールの出口となるCMFには背後で感じながら、CBにもプレスをかけ、場合によってはCMFまでプレスにきました。本来なら4-4-2と4-2-3-1が試合をするときには中盤の枚数が2vs3となるため、アーセナルに優位があるはずでしたが、異常なまでのハードワークとRSH/LSHがインサイドのプレスに加担することで、アーセナル中盤での前進に制限をかけることに成功しました。

攻撃では“オーバーロード”の要領でワンサイド攻撃で完結させることで被カウンターの回数を減らしました。上記の高い位置からのアグレッシブなプレスのおかげで、一定のゾーンにバーンリーの選手は密集しており、回収したボールをそのゾーンに配球すればかなりの確率で二次攻撃につなぐことが出来ました。

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潔いまでのラフなロングボールとセカンドボールからの二次攻撃には脱帽で、持たざる者としての道を究めているバーンリーには好感が持てました。PLでの健闘を祈っています。

〇物議を醸したあのプレー

あれはハンドです。

とりあえず今季のPLのハンド基準をおさらいさときましょう。
<PL今シーズンからのハンドのルール>

・手が明らかに身体から離れていて身体のラインから外れていること。
・選手が明らかにわざとボールの軌道に入り込んできていること。
・ボールがある程度の距離を動いていること。
・明らかに肩よりも上に上げられた手がボールに触れていること。


<74分LSBピータースのハンド①>

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このシーンを見て、「ハンドじゃない」という人は、9割がスパーズサポーターで、残りの1割は冷静を装った通ぶる人です。

どう考えても、「手が明らかに身体から離れていて身体のラインから外れていること。選手が明らかにわざとボールの軌道に入り込んできていること。」の少なくとも片方には該当するはずです。

バスケットボールでもしているのでしょうか。
LSBピータースを悪く言いたいのではなく、
審判としての公平性に全く欠けることを指摘したいのです。

そして、「明らかに不必要に手を広げ、身体を大きく見せることで利益を得ること」に該当してるとも思うのですが、本当に当局の見解が聞きたいです。

加えて密室で行われたVAR室と主役のアンドレ・マリナーの間にどんな会話があったかオープンにして欲しいところです。

似たような事象がこれから先も続くと思います。前節リバプールvsチェルシーでも似たような状況でハンドが取られずにPKが見逃されました。例のあのカンテのハンドです。

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<85分LSBピータースのハンド②>

実際、このシーンはシュートスピードが早かったこと、相手がゴール前に多くの選手を配置していたことから、ハンドがあったかどうかは、リプレイを見ることでしか判断下す基準がないと考えます。

皆さん。覚えているでしょうか。
’18WCロシア大会コロンビアvs日本(1-2)の試合を。

開始早々のOMF香川真司の決定的なシュートをCMFカルロス・サンチェスが肩と腕付近でブロックし、ゴールを阻止しましたよね。

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今回も同様の事象のように思えます。

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またしてもLSBピータースのハンドでしたが、明らかに肩、胸、腕の付け根あたりを動かしてブロックに行っていることがわかると思います。ビデオを見れば明らかです。

恐らく、主審、VAR室の主観的な判断でPK&レッドカードは阻止されました。しかし「見る人が見れば」、「シュートを打っていたチームが違えば」、PK&レッドカードが認められていたのでは無いでしょうか。

アーセナルを贔屓しろ、とかではなく、主審の根底にあるべき公平性についてを求めているのです。

そもそも主審は目の前でPK&レッドカードを判断しました。

しかしながら、映像を確認せず、結果的に音声だけで自らの判断を覆しました。今季からOFRの適用について

「事実に基づく事象を覆すときには映像確認(OFR)はない」

ということを見ましたが、これまでリバプールvsマンシティのフォーデンが倒されたシーンもOFRで判断されたはずです。あのシーンで主審は何を根拠にOFRを用いてPK判断だったのでしょうか。

アーセナルが受けられなかった利益を他のチームは享受し、他のチームが享受した利益をアーセナルは享受できないという。本当に理解し難い判定が続いています。

昨季も約勝ち点10が審判によって盗まれ、本来ならばCLにも出場しているはずでした。果たして今季はいくつの勝ち点を盗まれるのでしょうか。

もし、アーセナルが逆の立場になれば、明らかに2つの事象とも「ハンド→PK」の判定が下り、2度目のハンドにはレッドカードが提示されていたでしょう。

偶然なのか、恣意的なのかどちらにせよ、この写真で全てを察します。

試合結果

バーンリーvsアーセナル(1-1)
得点者:‘5オーバメヤン(ARS)、’39クリス・ウッド(BUR)

試合ハイライト

個人的MOTM:アンドレ・マリナー

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あなたがレッドカードです。

ヴェンゲルの記念すべき1000試合目の主審もこの人、アンドレ・マリナーでした。アーセナルvsチェルシー(0-6)絶対に忘れることが出来ない世紀の大誤審で試合をぶち壊しました。あろうことかLSBキーラン・ギブスとRSHチェンバレンを人間違えで退場させました。その後大誤審をみとめ、謝罪しましたが、その謝罪で勝ち点が返ってくるわけでもなく、形式的なモノでした。

またしても、試合の主役となったのは彼です。2回目の判断はOFRをした上での判断であれば、100歩譲りますが、1回目のハンドは許せません。人間である以上は私情は挟むでしょうがあまりにも不可解すぎて、恣意的な“何か”すら感じます。あの判定に至った経緯をクリーンにオープンにしてほしいです。虚像となった公平性に納得していないからこそ、グーナーは毎度怒り心頭なのです。

エピローグ

アーセナルはもう落とせない勝ち点をそうそう、ターフ・ムーアスタジアムに忘れてきてしまいました。大きな決定機の逸したことによる自滅とも捉えられますが、怒りの矛先を別に向けることでストレスが晴れるならば、そうするべきです。ここから3試合EL Round of16 1st Leg vsオリンピアコス、ノースロンドンダービー、2nd Leg vsオリンピアコスが待っています。ここで3連勝すれば何も言いません。大満足です。いい意味で毎度期待を裏切るのがアーセナルなのでおそらく逆境を跳ね返してくれるでしょう。信じるしかありません。

バーンリーはしぶとく残留に向けて勝ち点を獲得しました。今季vsアーセナルで勝ち点4を獲得したということで願ってもない展開です。これも前線からのアグレッシブにプレスに行き、全員がハードワークを重ねた賜物でしょう。少々のツキはありましたが、残留に向けて応援したいです。バーンリーのようにアイデンティティが明確で、全員で勝ち点を掴もうとする勇敢な姿勢は大分トリニータにも通ずるものがあり心打たれます。今季も是非とも残留を願っています。

決定機で仕留めきれず、大きなミスをした代償を払わされることになりましたが、フットボールとは感情のスポーツである以上、これらの状況を受け入れられません。が、切り替えて前を向きましょう。

※この記事は特定の人物を攻撃する意図はありません。あくまでも個人的な見解です。

”Enough is enough.”「もう、うんざりだ。」

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それではこのへんで、、、

ばいころまる~

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