【心理学】心の攻略本を作る Vol.2 #心の回復力
①心には回復する力があるらしい
前回の記事では「心の健康」について考えた。
要約すると「心の健康」とは「ストレスとの付き合い方が上手い」こと。
でも、「ストレスとの付き合い方が上手い」ってなに?
筆者は、同僚の心理士先生たちに話をきいてみた。
そこでまず、挙げられたのが「心の回復力」だった。心理学では「レジリエンス(resilience)」なんて呼ばれているものだ。
今回は、この「心の回復力」をテーマに話していきたいが……。
これがややこしい! そりゃあ、普及しないわけだ!
②「心の回復力」をもっとわかりやすく
「心が折れる」という表現を、現代人は聞いたことがあるだろう。挫折を味わい、がんばる気力を失ってしまうことだ。
わかりやすい例を挙げるなら、大学受験あたりだろうか。一生懸命に勉強して、それでも志望校に合格できなかった……。人の夢と書いて「儚い」ということか。それからの人生は、なんだか自暴自棄になって妥協、妥協、と諦めていくのかもしれない。あの頃の「夢」も忘れて。
だが、諦めない人もいる。その違いこそが「心の回復力」かもしれない。
「心の回復力」は「心が折れる」ことなく、落ち込んでしまったとしても、耐えて、耐えて、耐え忍び、乗り越えて、立ち直る力のことだ。
心理学では「竹」のイメージが使われている。風雨に晒されて「グイッ」と曲がっても、折れることなく、柔軟に、元の形を取り戻す。
我々人間は、勉強でも、スポーツでも、就活でも、仕事でも、挫折を味わうことになるのだが「心の回復力」の強い人は、諦めることなく、何度でも何度でも、何度でも、立ち上がり、挑戦することをやめない。
「そんなことできたら苦労しないよ!」
③あなたにも「心の回復力」はあるのだ
これを読んでいる人は「私はメンタル弱いから」と思ったかもしれない。でも、そういう人にこそ筆者は言っておきたい。
「落ち込むのは、普通のこと」なのだ。なにも、あらゆるストレスに負けない無敵超人になれなんて言っていない。というか、なれっこない。
もう一度、強調しておくが「立ち上がる力」こそが「心の回復力」なのだ。「ストレスを感じないこと」ではない。大袈裟に考えなくても、誰もが「心の回復力」を発揮して、今まで生きてきたはずだ。
家族や友達と喧嘩した、テストの点数が悪かった、大事な試合の前に体調を崩した、誰もが経験するようなこと。その度に「心の回復力」は発揮されていたはずだ。あなたの中に「心の回復力」はあるのだ。
あなたには、立ち上がる力がある。それに気づくこと。そして、その力を鍛えていくことが「心の健康」につながるのではないだろうか。
④「心の回復力」を鍛える10の方法
アメリカ心理学会さんによると「心の回復力」を鍛えるための方法がすでに提唱されているらしい。とりあえず、ここに全て載せておく。
①家族や友達と良好な関係を作る。
②困難を耐え難い問題として考えない。また、乗り越えられると思うこと。
③人生とは常に状況の変化であり、それを受け入れる。
④現実的な目標を立て、その目標に向かう。
⑤苦しいかもしれないが、決断して、行動する。
⑥自己発見のチャンスを探す。なんでも勉強になるものだ。
⑦ポジティブに生きる。自分は大丈夫だ、と思うこと。
⑧ストレスをすぐ解決しようとしない。長く、広く、慎重に考えてみる。
⑨なんとかなる、いいことある、そう信じる。
⑩心と身体に優しくする。規則正しく、寝て、食べて、運動しよう。
原文は英語で、翻訳も小難しいものが多かったので、筆者なりの言葉で柔らかく書き直してある。まあ、それでも小難しいのだが……。
どうやら「前向きに考えること」が重要らしい。そして、そのために「人とのつながり」や「健康的な生活習慣」が必要となってくるわけだ。
どれだけスキルがあっても、健康でなければ、体力がなければ、がんばれない。これはわかりやすい。まずは、ここから始めよう。
食事と睡眠と運動も大事だが、趣味(リラックスする時間)も重要だ。
それと、もうひとつ。
親しい人がいれば、その人があなたの「いいところ」を教えてくれるだろう。それが、あなたのポジティブな側面を育てる。自分自身で、自分のことを褒めようとしても納得できないから、人に褒めてもらいたいものだ。
それに、いざというときは助け合うことができる。一人では解決できない問題も乗り越えられると、そんな前向きな考え方につながる。
人に頼ることは悪いことではない。あなたが友達を頼ったことで、今度は友達が困ったとき、あなたのことを頼りやすいではないか。
困ったときはお互い様。持ちつ持たれつ。ギブアンドテイク。それが人間関係を深く、色濃く、育てていくのだと、筆者は思う。
⑤10001回がんばれとは言わないが
今回の記事を書くにあたり、筆者の中で「心の回復力」にぴったりな名曲を思い出したので紹介しておきたい。動画は公式チャンネルから。
筆者は、100回立ち上がる(Vol.100まで記事を書く)ところから、やっていこうかと思う。「そのうち誰か読んでくれるでしょう」という前向き。
では、次回「心の攻略本を作る Vol.3」につづく。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?