第4ステップは、「こんなとき、どうするんですか?」を目指す その2
第4ステップの本質がわかるように、社会科の事例で書きます。
社会のプリント学習をしています。鉄道輸送とトラック輸送のそれぞれの特徴について、調べたことや考えたことを書いています。
よし君は、書いたり消したりしています。どうやら、書く内容は決まっているのですが、線のない枠の中に文字を書くのに苦労しているようです。文字の大きさが揃わないので、イライラしています。もう5回以上消しています。案の定、プリントが破れしまいました。
以前なら、大声を出して暴れていたところですが、黙って手を挙げて村内先生を呼びました。先生は、他の子を支援していたのですが、それに気づいて、すぐによし君のところに行きました。
村内「どうしましたか?」
よし「プリンが、破れてしまった。」
村内「それは大変ですね。どうしましょう(「共感」)?」
よし「どうしたらいいか、分からない。」
村内「セロテープで貼って修理っするか、担任の先生にもう1枚新しいのを
もらうかだね(「覚えて」)。」
よし「新しいのが、欲しい。」
村内「じゃ、先生のところにもらいに行きましょう。丁寧に頼むんだよ
(「すみません」)」
よし君と村内先生は、他の子を個別指導している担任ところに行きました。
よし「すみません。プリントが敗れたので、もう1枚ください。」
先生「本当はあげないところだけど、丁寧に頼んできたから特別にあげまし
ょう。次からは、注意して消してくださいよ。」
よし君と村内先生は、お礼を言って席に戻りました。
村内「よかったね。」
よし「よかった。」
村内「プリントをもう1枚くれるなんて、○○先生はいい先生だと思わないか
(「愛着」)?先生は、いい先生だと思うな。」
よし「そうだね。○○先生は、いい先生だ。」
村内「村内先生だって、困ったらすぐ来るからいい先生でしょう(「愛
着」)?」
よし「うん。そう思う。」
村内「アッ、それから、白い紙の中に前もって薄く線を引くと、字の大きさ
がっ揃って書きやすいよ(「覚えて」)。
それから、先生も忙しくなってきているから、呼んでくれてもすぐに
は、来られないかもしれないよ(「覚えて」)。ごめんね。でもね、呼
んでくれたら、遅くなるかもしれないけれど、必ず支援に来るのは間違
いないからね(「覚えて」)。信用してね。」
よし「分かった。ありがとう。」
村内先生は、よし君と目を合わせて笑い合ってから、離れていきました。