俳句歳時記を買う

近々大きな本屋さんに歳時記を買いに行こうと思う。

行けそうなので今日行くことにする。自分の句作(?)を振り返る機会にもなりそうである。

いま私が持っているのは『今はじめる人のための俳句歳時記 新版』(角川ソフィア文庫)である。おそらく、この『今はじめる人のための俳句歳時記』は新しい版が出ていると思う。たぶん。見たことがある。たぶん。黄色いやつ。

別にこういうのが欲しいとかはないけれども、なんとなく写真は欲しいかな、とか、音数で引きたいかもな、とか、そんなことは思っている。大きな本屋さんはバイクで一時間くらいなので運転中にまとまるかもしれないし、まとまらないかもしれない。寒すぎて。ラジオを聴いてしまって。

家を出る準備をしよう。なんというか私は、持ち歩く気はないので、家で読むのでハンディタイプである必要はないかもしれない。ただ、冬は寒すぎてそうなっているだけかもしれない。まあ、暦の上ではもう春なのだが。

うーん、どれかの季節に限定してもいい、とは思っている。一つ古い版であるにしても一つ歳時記は持っているわけだから。しかも私はたいてい携帯で季語かどうか調べている。もちろん信用性に欠けるかもしれないが、まあ、私はそこまで厳密に俳人になる気はない。詩人の一つの形としての俳人に興味があるだけである。というか、そもそも詩も哲学に似たものとして考えている。詩と哲学が出会うところらへん、私はそこら辺が最近は好きなのである。純粋哲学でも純粋詩でもなく。というか、そういうところに居ないとそもそも純粋であることがなんなのかがわからないだろう。

せっかく大きな本屋さんに行くんだから哲学書も買おうっと!

さて、早く家を出よう。そんなに時間に余裕があるわけではない。

あと一つだけ書いておこう。私は花鳥諷詠ができない。なんというか、花とか鳥とか、広く見て自然と、さらには生活と名づけられるようなこととも季節的に関わったことがほとんどない。だから素材が極端に狭いのである。あまり深刻には考えていないが、それもなんとかしたい。その一助として歳時記を考えたい。そんな気持ちがある。

では行きます。鍵を閉めて。

とりあえずつきました。腹ごしらえをします。ラーメン屋さん。

実質的には一時間半くらいかな。選ぶのに使える時間は。

とりあえず哲学の棚に居る。本屋に来た。できるだけ早くここは出よう。

星野太『美学のプラクティス』(水声社)と田村正資『問いが世界をつくりだす メルロ=ポンティ 曖昧な世界の存在論』を買うことにした。とりあえず持たずに歳時記のコーナーへ行こう。重いし失くしてしまいそうなので。

LIBROの新譜が出ていた。めちゃくちゃいい。『運命が君に会いにきた』。

さて、とりあえず『今はじめる人のための俳句歳時記』の新しい版から見ようかな。

やっぱり黄色かった。ちょっと太くなっているかな。この本はねえ、まあ、いいんですけど、鑑賞も写真もないんですよねえ。私は単純に経験不足だから、それは補えないかもしれない。

石寒太『ハンディ版 オールカラー よくわかる俳句歳時記』(ナツメ社)は写真もところどころあって、いいのだけれど、これは鑑賞がない。どちらかと言えば鑑賞のほうが欲しいかもしれない。ただ、それは別に正木ゆう子『現代秀句 新・増補版』とか、小澤實『名句の所以 近現代俳句をじっくり読む』とか、別枠で買えばいいというのもそうである。

『角川俳句大歳時記』、買う気はないがどんな感じか中身は見ておきたい。高いからね。大きいし。

解説が厚くて、さらには考証もついていた。

私は花などの名前を知ることとその本意を知ることを同時にチャチャっとしようとしていて、そんな都合の良い話はないのかもしれない。

『俳句歳時記 第五版 【大活字版】』、なんか、持ち心地が良い。例句が多いかな。

『新版・俳句歳時記【第六版】』は解説が結構厚くて例句も多い。

上で石寒太『ハンディ版 オールカラー よくわかる俳句歳時記』(ナツメ社)には鑑賞がないと言ったが、主要な季語には解説もあった。写真もあるし。ハンディ版じゃないほうはもう少し解説と鑑賞が厚い。

平井照敏編『新歳時記』は解説と例句のほかに本意というのが掲載されている。なるほど。

岸本尚毅監修『音数で引く俳句歳時記』はその名の通り、音数で季語が引ける。し、似た季語で別の音数の季語も(あれば)教えてくれる。解説と例句は軽め。

辻桃子・安部元気著『いちばんわかりやすい俳句歳時記』は解説も例句も軽めであり、持ち歩く用だと思う。

他にも何か、例えば花に、月に、水に絞った歳時記などはあるが、とりあえず主要なものはさらったと思う。どうしようか。一旦歩くか。足が疲れた。

あと、水原秋櫻子編『俳句小歳時記』は聞いたことがある。どこかで。どこかは忘れてしまった。この本屋にはない。

どれにしようかなあ。何が欲しいかだよなあ。何が欲しいかを決めるためには何をしたいかを決めなくてはならないなあ。

うーん、私は俳句を詠んで、俳句を読んで、よく生きたいんだよなあ。詠むのにも読むのにも季語や本意、物の実物を含めたイメージは必要で、音数はかなり詠むに近いかなあ。

イヤホンの充電がなくなってきたので外して充電し始めた。トイレに行こう。

音数にしようかな。トイレでそう思った。とりあえず春を買って使って、別のが良かったらまた買おう。なんとなく全体像は見たから。

四十五分くらい余った。イヤホンをつけた。

いや、待てよ。音数は解説も例句も質素で、私はまだそんな域にいない気がする。

一回頭を整理しよう。座る。一旦。

写真が欲しいなら石寒太編のやつ、本意が欲しいなら平井照敏編のやつ、音数が欲しいなら岸本尚毅監修のやつ、ハンディなら『今はじめる人のための歳時記』か『いちばんわかりやすい俳句歳時記』、写真とか本意とか音数とかはなくても確実なものなら『新版・俳句歳時記【第六版】』かな。

で、私は主に自分の俳句を「改作」したり「鑑賞」したりするのが好きだから、

どうしたらいいんだろう。

テーマごとに絞ったやつも結構興味あるんだよなあ。

あら、もう結構時間がないねえ。にこにこ。

類想性を調べてみよう。石寒太のやつと平井照敏のやつの。『今はじめる人のための俳句歳時記』の新しいやつは類題も類語もあったと思う。

値段のことを忘れていた。

「言い換えの季語(傍題)」と「関連する季語」を分けているのは『今はじめる人のための俳句歳時記』だけだった。

重要度で分けてくれているらしい。石寒太のやつは。

時間がない!困った!

平井照敏のやつは「例句中、季題の特徴をもっともよくあらわしていると思われる一句」を教えてくれるらしい。強調が効いていていいなあ。

ジャケ買いなら『新歳時記』だなあ。

とりあえず哲学の二冊持ってきて、その歩行中に決まれば買うし決まらなければ買わない!そういうことにする!

決めた!『今はじめる人のための俳句歳時記』の新しいやつと『新歳時記』の春を買う!とりあえずこれでいい感じになれ!と願って。

『美学のプラクティス』の手触りがいい。早く買おう。気持ちが変わってしまわないうちに。哲学書のほうは特に迷わなかったが、これも「早く買おう。気持ちが変わってしまわないうちに。」の一つのやり方である。

買った。9500円くらいした。意外とした。最近買いすぎているのでそろそろ節制しよう。なんだか朗らかだ。

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