第36回東京国際映画祭が閉幕/観た映画でランキング!
第36回東京国際映画祭が閉幕し、各賞が決まりました。
東京国際映画祭は今回に限らず、その受賞基準がよくわからないので、賞レース的な参考に全くならないので、はっきり言ってその結果にまったく興味ありません。
観客賞の投票について案内とかなかったですし、誰が決めてんの?という感じで、こういうところは日本の映画界の本当によくないところだと思います。
では、鑑賞した映画はわずかではありますが、好きな順番にご紹介します!
第36回で鑑賞した6作品
異人たち/All of Us Strangers
山田太一さんの『異人たちとの夏』を原作とした作品で、日本では大林監督の同名映画が有名です。
アンドリュー・スコットを主演に迎え、いま乗りに乗ってるポール・メスカル、クレア・フォイ、そして『リトル・ダンサー』のジェイミー・ベルが脇を支えます。
『さざなみ』のアンドリュー・ヘイによる映像は美しく、原作へのリスペクトを持った上で、自ら語りたい内容を絡ませ、ストーリーを成立させた本作に完全に泣かされました。
2023年ベスト1候補です。
哀れなるものたち/POOR THINGS
ヴェネチア映画祭で熱狂に近い評価を得て、金獅子賞を受賞したのが本作。
今回の映画祭でおそらく一番人気で、満員御礼でした。
チケット取れなかったひと多かったんじゃないかな…。(自分もギリギリでした)
エマ・ストーンのためのエマ・ストーンによる映画で、『ラ・ラ・ランド』で受賞していなければ、容易くオスカーを手にしたでしょう。
2回めの受賞も圏内です。
市子/Ichiko
再演され、続編まで制作された舞台『川辺市子のために』の映像化。
本作については別記事執筆中です。
ポトフ 美食家と料理人/The Taste of Things
カンヌでパルム・ドールを受賞し、アカデミー賞も視野に入っている'Anatomy of Fall'を蹴落として、国際長編映画賞のフランス代表になったのが本作。
上映後にフレンチを予約して観ると、より映画を楽しめること請け合い。
Totem
アカデミー賞の国際映画賞、メキシコ代表作品。
リラ・アヴィレス監督は、本作が2作目。
映画について学んだこともなく、「子どもを産んでこのまま人生が終わるのかなと思っていた」と舞台挨拶で話してました。
映画制作って簡単なもんじゃないので、そんな彼女が2作目を創り、ベリ林映画祭で受賞までしてしまうなんて本当にすごい。
日本の配給も決まったそうです。
正欲/(ab)normal desire
『市子』とキャストが結構被っていて、キャスティングディレクター、もうちょっと頑張ろう?という気持ちになりました。
あと『市子』との被りではないんですが、磯村勇斗キュンも映画出まくってるので、結構食傷気味…。
本作品のプロットを考えると、原作の同名小説は相当面白かっただろうな!と思いましたが、個人的にはワースト映画を更新してしまいました。
来年もいっぱい招待して!
『異人たち』と『哀れなるものたち』がいち早く観れたのは、本当によかったです。
その間隔が短くなってきた気がしますが、それでも北米公開から期間が空いてしまう作品があったり、配信スルーされちゃったりすると哀しいので、そういう作品を東京国際映画祭でもっと招待してもらえると嬉しい…。
あと相変わらず全然盛り上がらないのは、海外から来日して舞台挨拶している監督が多い中、東京にいるであろうキャストが全然出てこない(レッドカーペットのみ)からだと思いますよ。