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第96回アカデミー賞の振り返り/予想を外した部門

 授賞式から2週間が経ち、世間の話題も移ってきていますが、しつこく第96回アカデミー賞についてこすっていきます。

 まずは外した部門の反省会から。


【主演女優賞】リリー・グラッドストーン→エマ・ストーン

 主演女優賞はリリー・グラッドストーンがSAGの結果を見て予想しましたが、甘かったです。

 ここで考慮すべきだったのが、SAGでのエマ・ストーンがリリー・グラッドストーンの受賞を心から喜ぶ様子。

 あとBAFTA(英国アカデミー賞)の結果ですね。

 BAFTAではリリー・グラッドストーンが漏れてたということもあり、エマ・ストーンが受賞するのが当然の流れで重視していなかったのですが、そもそも候補漏れしていることをもっと考慮すべきでした。

【メイクアップ&ヘアデザイン賞】『マエストロ:その音楽と愛と』→『哀れなるものたち』

 メイクアップ&ヘアデザイン賞は、「特殊メイク賞」に名前を変えたほうがいいんじゃないの?っていうくらい、俳優を変身させた作品が強いという印象があります。

 なので、ブラッドリー・クーパーをバーンスタインに変身させたカズ・ヒロさんに3度めのオスカーを与えるだろうと思ったのです。

 返信具合でいうと、"Golda"のヘレン・ミレン先生もすごかったですが、作品の評価があまりに低いのでこれはないだろうと。

 ですが、自分はすっかり忘れてたんですよね、ウィレム・デフォーの特殊メイクを…。

【音響賞】『オッペンハイマー』→『関心領域』

 事前に今回のアカデミー賞は、『オッペンハイマー』が何部門制するのかという話題にシフトしていて、「ロード・オブ・ザ・リング」並みに受賞する可能性があると言われていました。

 それもあって絶対的に強い候補者がいる部門以外(例えば助演女優賞のダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)は、『オッペンハイマー』が受賞するだろうと予想していたのです。

 ところが蓋を開けてみればそんなこともなく、『オッペンハイマー』が制したのは前哨戦でも強さを見せていた部門に留まりました。

 『関心領域』は、これまでの音響賞受賞作品と違い、異なるアプローチで音響を手掛けていて、作品のもうひとつの魂と言える役割を果たしていましたし、BAFTAの結果も考慮すべきでした。

【アニメーション映画賞】『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』→『君たちはどう生きるか』

 元々『君たちはどう生きるか』が賞レースで注目されはじめたとき、受賞の可能性はかなり高いと考えていました。

 それは宮崎駿監督の受賞はだいぶ前のことでしたし、『スパイダーマン〜』は3部作の2作目ということもあって、当時は最終作の公開が今月(2024年3月)に予定されていました。

 そのまま予想を初志貫徹してればよかったのですが、アニー賞で『君たちはどう生きるか』の受賞が一部に留まったので、その結果に引っ張られてしまいました。

 ここで参考にすべきはゴールデングローブ賞とBAFTAだったのです。

 アニー賞はアニメーション関係者による投票ですが、ゴールデングローブ賞やBAFTAは他部門の投票によるものだからです。

 これまでは全く参考にならなかったゴールデングローブ賞ですが、今後は重要賞と見るべきと考えを変えましたね。

本日のドレス:ヘイリー・スタインフェルド

 コーエン兄弟の『トゥルー・グリット』で数々の賞を受賞し、アカデミー賞の助演女優賞へのノミネートも果たしたヘイリー・スタインフェルド。

 子役の大成が難しいのはハリウッドも同じなので、心配してましたが、見事にサバイバル!
 最近評価されているのは『スパイダーマン〜』でのグウェイン役での声優業なので、そろそろ実写でもまた代表作が欲しいところですね。

 ブランドはエリー・サーブ。

★★★

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アカデミー賞マニアのひと・デザイナー|ナッカ・ザッカーバーグ
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