□□□とボードゲーム(2.5)〜円周率詩:Piem、Pilish、Cadae、Pi-ku
前回の記事はこちら。
数学詩のなかでも、フィボナッチ数列にこだわった詩を追ってみました。
今回は、これまた数学では大人気の(まあある意味ね)数にこだわります。
もうおわかりでしょう。
π(円周率)です。
語呂合わせ
円周率詩。
実は日本でも結構知られたものがあります。
円周率を記憶するための「語呂合わせ」です。
数字に置き換えると、
3.14159265 358979 325482 643383279 5028
34桁覚えることができます。
引用した記事はこちら。
一気に100桁覚える語呂合わせもございます。
そして、日本語だけではなく英語など他の言語もあったりします。
PiemとPilish
さて、英語。
単語の文字数で覚えます。
先ほどのサイトから引用すると、
単語の数が、3 1 4 1 5 9 2 6 となります。
この円周率を覚える詩(poem:ポエム)を、π(パイ)と掛け合わせて「Piem(パイえむ)」と呼んだりします。
他の呼び名もあって、英語版Wikipediaでの項目は「Pilish(ピリッシュ)」となります。
この記事の元ネタとなるサイトはこちら(と思われる)。
単語の文字数で覚える場合、
・「0」はどうするのか
・「111221」など、小さい数字が続いた場合はどうするのか
など厄介なケースがありますが、そのへんのルールも考慮されているようです(ここでは書かないので、サイトにあたってね)。
日本語では100桁語呂合わせがありましたが、英語だとどうか。
2010年にMichael Kieth(マイケル・キース)さんが「Not A Wake」(タイトルを日本語すると「起こさないで」)を出版しました。
1万桁。
CadaeとPi-ke
英語版Wikipedia「Pilish」の項目に「Cadae(カダエ)」があります。
Cadaeは、使用する単語の文字数が3文字、1文字、4文字、1文字、5文字(あるいは、行ごとの分節数が3分節、1分節、4分節、1分節、5分節)の形式の詩です。
Cadaeの由来ですが、円周率の数字をアルファベットの順番に当てはめる(Cは3番目、Aは1番目……)とC、A、D、A、Eとなります。
これにならい桁数が増えると「Cadaeic(カデエイック)」という呼び名もあります(本来7桁目は「2」なのだが、四捨五入している)。
Cadaeよりも短い形式の数学詩もあります。
行ごとの分節数が3分節、1分節、4分節の三行詩。
その名も「Pi-ku(パイ句)」。
ご察しでしょうが、俳句をもじっております。
例句も豊富なPi-kuについてのサイトはこちら。
いくつかあげてみます。
Kate Bush
おまけ。
ご存じの方もいるでしょうが、アーティストのKate Bush(ケイト・ブッシュ)は、2015年にリリースしたアルバム『Ariel(エアリアル)』に、円周率をテーマにした楽曲「Pi(パイ)」を収録しています。
※歌詞付き。
合間合間に円周率を「3.1415……」と唱えているのですが、なんと引っ掛けがあるのです。
実は小数点第78桁まで唱えた途中、79桁から100桁を飛ばして小数点第101桁からまた唱えるそうです。
ソースはこちらのサイト。
締め
ということで、円周率にからんだ数学詩についてあれこれでした。
次回も数学詩やりつつ、一方そろそろ別の話題にもアプローチするかも。
では。