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2025年版:データエンジニア向け推薦本リスト
データエンジニアが流行しだしてから数年が経過していますが、まだまだデータエンジニアリング分野は発展途上で、次々に新しいSaaSやツール、書籍が登場しています。
データエンジニアは、データの収集、分析、活用に必要なデータ基盤を構築・運用する職種です。企業によっては、データのマネジメントやその周辺知識も必要になります。データエンジニアとして活躍するためには、非常に幅広い知識と能力が求められます。
私がデータエンジニアとして業務を行う上で読んで良かったと心から思える本があったのでこちらで紹介します。どなたかの一助になれば幸いです。
初級向け
データエンジニアリング
本ではありませんが、データエンジニアリングに必要な知識がスライドやPDFに綺麗にまとまっています。初めて学ぶ方には適しています。前半のデータエンジニアリングの箇所だけ参考にして下さい。(後半はAzure製品について記載されています)
注意点として、資料を手に入れるには名前等の個人情報を入力する必要があります。
データマネジメント
データマネジメントに初めて関わる方におすすめです。DMBOKというデータマネジメントの体系本(後述します)がありますが、その体系本を噛み砕いて書いてくれています。データマネジメントがどんなものなのかを理解するのに良い本です。
データ基盤の概要
この1冊は中級にするか迷いましたが、相対的に初級に置きました。
業務を進める中で具体的にどのように解決していくかが書かれており、タイトル通り実践的な書籍になっています。エンジニアだけでなく、アナリストやビジネスの方でデータ基盤を一任された方はまずこの1冊を。
データ基盤の構築・運用を自社だけで行う企業を対象とした実践的な入門書です。データ基盤の設計、データの収集、データの分析、可視化など、データ基盤を構築・運用する上で必要な知識とスキルを、豊富な図解と具体的な事例を用いてわかりやすく解説しています。
中級向け
エンジニアのためのデータ分析基盤入門
タイトル通りですが、インフラやアプリケーションのエンジニア向けにデータ分析基盤とは何なのか、どのような思想で作成するのかを記載している本です。絵や図が多数使われているため、理解しやすいです。
エンジニアにとっては入門本ですが、一方でエンジニア以外の方からすると単語や概念が掴めず、難しい本になるかもしれません。
SQL
アナリストやエンジニアといった幅広い職種から人気の本です。やはりデータエンジニアはSQLを触る機会が多いと思いますので、この本の知識は必須です。パーティションやパフォーマンスは勿論、テーブル設計についても記載されています。
データエンジニアリング全体像を俯瞰
データエンジニア必見の書籍です。かなり幅広い領域を扱いますが、必ず知っておいてほしい知識が詰まっています。データアーキテクチャの設計やETLパイプライン、データモデリングについての記載があります。この本の内容を理解できれば、データエンジニアリング業務で必要な単語や概念は一通り浚うことができるはず。
データマネジメント推進方法
データマネジメント業務に携わることになった方にはオススメの1冊です。
データ活用を実務で推進する現場の担当者にとって、具体的な問題解決プロセスやデータマネジメント手法を学ぶ上で大変有益です。
施策策定や組織設計、ガイドライン策定といった実践的な知見が満載です。
テーマ別
技術の深掘りや理論習得をしたい方へ
データ処理システムの設計に関する書籍です。こちらは、大規模な分散型データシステムを設計するための原則とパターンを解説しています。
以下のような内容が書かれています。
データ処理システムの設計原則
データ処理システムのパターン
データ処理システムのアーキテクチャ
データ処理システムの設計に必要な知識とスキルを身につけることができる書籍です。データ処理システムの設計に携わるエンジニアや、データ処理システムに関する知識を深めたい人にとって必読の書籍です。「データエンジニアリングの基礎」を読み終えた人には刺さる内容だと思います。
また、IT国家資格のDBスペシャリストに出題されるような知識も習得できます。もし受験される方は、試験問題を解きながら何故その解答になるのかをこちらの本で確認することもできます。
データ分析のためのデータモデリング
ディメンショナルモデリングのアジャイルなアプローチを解説した洋書「Agile Data Warehouse Design」を邦訳した本です。データ基盤やデータエンジニアリングにかかわるすべての人必携の一冊になっています。
データ分析のためのテーブル設計について大量の情報がまとまっている書籍です。分厚い本ですが、堅苦しさも無く比較的読みやすいと感じます。
データマネジメント業務遂行のバイブル
データマネジメント専門家やその領域を担当するデータエンジニアにとって、データマネジメントに関する知識を体系的に理解するための必読の書籍です。データマネジメントの知識を体系的にまとめた書籍です。
分厚い辞書のような本で、読み進めていくには非常に労力と気力が必要になります。ただし、よくまとまっているため、業務で困ったときに都度読み返す本になります。
データ品質
ビジネスにおいてデータの重要性はかつてないほど高まっています。機械学習を含むAIはあらゆるビジネスに影響を与えつつありますが、そもそもAIが学習するデータの信頼性が低かったら、当然アウトプットも信頼性が低いものになります。データ経営と言われているようなデータに基づいたビジネス上の決定も、信頼できるデータや情報がそろっていることが前提になります。
データスチュワードシップ
日本初のデータスチュワードシップの書籍です。
データガバナンスの目標や成果物の達成に必要なスチュワードシップの取り組みを開始し、運営するための手順がまとまっています。
前述の『データマネジメント知識体系ガイド(DMBOKガイド)』は第3章で担い手であるデータスチュワードの重要性を指摘しています。
データの匿名化手法と理論
プライバシー保護という観点から,k-匿名化、差分プライバシーや秘密計算を取り上げている書籍です。 紹介している技術が何のために必要なのかが説明されており、全体像を掴むには非常に良い入門書になっています。
ポイントとしては、数式も掲載されており理論部分の説明も豊富です。
データを扱うポジションの方は、是非読んでおくと良い1冊です。
DataOps
データ利活用を根本から効率化するための方法論です。アジャイルプラクティス/リーンシンキング/データアナリティクス/DevOpsといった手法を組み合わせながらすべての人を巻き込むチーム作りを目指す本になります。
補足
上記で紹介した本のようにデータエンジニア全員に読んでほしいとまでは言えませんが、一部の方には刺さる本を紹介します。
データモデリング入門
最近は様々なDWH・ETL製品が登場していますが、パフォーマンスを出すには結局データモデリングが必須になります。また、最近データエンジニア界隈では狭い領域(分析基盤)でのデータモデリングについて言及されているケースがあります。
分析基盤だけでなく、基幹系システムで数十年間、不変な技術として存在し続けています。データモデリングを学ぶ1冊目には丁度良い本です。
また、この本の著者がUdemyでも講義動画「ビジネス推進のためのデータモデリング入門」を公開しています。
データ基盤・アーキテクチャ
リストに入れるか非常に迷いましたが、エンタープライズアーキテクチャのベストプラクティスについて述べられており、他書にはあまり無いRDS(Read-Only Data Store)、ストリーミングアーキテクチャについて解説されているので、読んでおいても損は無いです。
MLOps
MLOps領域の包括的な本になります。
モデルの訓練や運用については勿論のこと、 データ品質にも触れながら、SLOの設計や障害対応のポイント等を解説しています。俯瞰してMLOpsの概念を掴みたい人には特にオススメの1冊になります。
昨今では、様々なツールが登場し、臨機応変に対応していくことが求められています。また、データモデリングのような不変な知識も必要になってきます。データエンジニアはデータの扱い方だけではなく、MLOpsやマネジメントなど非常に幅広い知識が求められます。
今後も可能な範囲でリストを更新できるように読破していこうと思います。
要約記事
実践的データ基盤への処方箋を現場で活かすために
紹介した本の1つ、「実践的データ基盤への処方箋」を読んだ感想を書いています。実務で活かすにはどういう考え方・行動をした方が良いのかを綴っています。
データ志向アプリケーションデザインを活かすために
紹介した本の1つ、「データ志向アプリケーションデザイン」を各章まとめています。
データ処理に関する技術を余すことなく解説されているので、非常に膨大な量となっています。また、参照している論文も多数あるため、理解するのに困難な部分もあります。
DMBOKを現場で活かすために
紹介した本の1つ、「DMBOK」を各章まとめています。
データマネジメントの体系本なこともあって、非常に膨大な量となっています。DMBOKを要約するだけで無く、実務で活かす方法を綴っています。
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