コールセンターの感染症対策
日々限定された空間で多くのオペレーターが働いているのがコールセンターです。
元気な人もいれば体調不良の人もいます。風邪やインフルエンザは他の人にうつることも考えられますので、ひとりインフルエンザが出たら次々に感染してしまうことも珍しくありません。
新型コロナは落ち着いてきつつありますが、第二波・第三波への対策も必要です。実際に新型コロナウイルスの感染者が出たコールセンターは稼働を一時停止しています。
風邪やインフルエンザの流行の時期は、コールセンターではオペレーターの体調管理は死活問題にもなりかねないのです。
それではコールセンターではこのような場合はどのように対策をとっているのでしょうか。コールセンターに限らずどれも当たり前のことですが、この機会に改めて見直しておきましょう。
うがい・手洗いは感染症対策の基本
どこでも聞きますが、うがい・手洗いは感染症拡大を防ぐための基本的なことです。管理者が口うるさいくらいに周知しています。
うがいをすることで、口腔(口からのどまでの間の口の中の空間)内を洗浄し、乾燥による口腔内のネバツキを解消し、口腔内やのどの粘膜についた細菌やウイルスを洗い流すことができます。また、のどを適度に刺激しますので、粘液の分泌や血行を促進します。
「うがいをしていれば大丈夫」というものではありませんが、「少しでも風邪やインフルエンザの感染確率を下げる」という意味では有効といえます。うがいは、通常の風邪予防の効果も含めて、習慣化しておくことが大切です。
「手洗い」は病院でも実施されている標準予防策です。
手は色々な場所に触れるので、ウイルスや細菌がつきやすいく、手についた細菌やウイルスをそのままにしておくと、細菌やウイルスがついたままの手で他の場所を触ることになり、どんどん広がっていきます。また、細菌やウイルスがついた手で物を食べた場合、細菌やウイルスが口の中に入って、喉や胃腸の粘膜で繁殖していきます。
ですので、手洗いするだけで、感染症のリスクが確実に減ります。
マスクは予防ではなく感染の拡大防止
実は、マスク着用だけでは予防効果はほとんどない or きわめて低いという結果が出ています。
インフルエンザウイルスは直径は0.1マイクロメートル程で、通常のマスクの網目は10マイクロメートル以上です。つまり、マスクの網目はウイルスよりも大きいのですから、空気中を漂うウイルスをマスクだけで防ごうとするのは無理です。
それではマスクをつける意味はあるのでしょうか。
マスクをすることで、咳やくしゃみなどは飛沫の中にウイルスが含まれていますので、マスクが飛沫を少なくしてくれる可能性があります。また、マスクをすると口と鼻が覆われるので、保温や加湿の効果が得られます。ウイルスは温度・湿度が高くなると活性が低くなりますので、マスクは役立っています。
コールセンターでのオペレーターは喉の保湿や加湿のためにマスクをしている人が多いですね。
アルコール消毒
コールセンターに限らず、コンビニでも飲食店でもデパートでも、入ってすぐの場所にアルコールスプレーが置かれているところも多いと思います。
コールセンターでは、いくらトイレでしっかりと手洗いをしても、センターに入る際ドアノブに触れるとそのドアノブに付着していた菌が手に移ります。
その菌を消毒するためにセンター内でアルコール消毒をしましょう。
感染症対策をオペレーターに守ってもらうには?
ここまでご説明してきたことは、管理者が周知しても、結局はオペレーターが実践してくれなければ意味がありません。それではどうすればオペレーターは実践してくれるのでしょうか。
それは、言い続けるしかありません。
周知のたびに、オペレーターとあいさつを交わすたびに、業務の合間に、とにかく繰り返し言葉にして伝えるのです。
よく、一度言ったら終わり、という管理者もいます。それでは浸透しません・それでは管理者の本気度は伝わりません。何度も繰り返し言い続けることで少しづつ変わってくるのです。
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