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メモ:戦利品(2022年2月27日)

本好きを自称する多くの者がそうであるように、僕も少なくない量の書籍を自室に「積んで」いる。読みたいと感じたら即買ってしまう。それを読む時間をいつ作り出せるかは考えない。今のペースで生活していたら一生読み崩せないであろう本の塔。今日も懲りずに本屋で買い物をしてしまったが、果たしてこの本たちは何ヶ月積まれつづけるのか……。その辺りをしっかり管理してみてはどうか、と思い立ったので、試しに記録していってみる。本日買ったのは以下の6冊。

『勝手にふるえてろ』(文春文庫)

綿矢りさの名作恋愛小説。今日はこれを買いに来た。正確に言えば、綿矢りさの本なら何でもいいので1冊買っていこうと思って書店に入った。
実はまさに今日、綿矢りさの本を1冊読み終えたばかりだったのである。読んだのは『ウォーク・イン・クローゼット』。別にこれで滅茶苦茶ハマってしまったというわけではなく、不遜な物言いになるが「意外と食える味だな。もう少し掘ってみるか」と言った感じ。僕は普段はミステリとSFを主食にしており、女性目線の恋愛小説に手を伸ばすことは中々ない。僕の偏った舌ではこの手の文芸の良さはわかりっこないだろう、と決めつけていたのもある。今回『ウォーク・イン・クローゼット』を読んでみて、意外とイけるかもしれない、トライしてみよう、と思った次第。
主人公が26歳で長くオタクとして生きておりマトモな恋愛経験がない、というのも気に入った。僕もそうだ。共感しながら読めるかもしれない。27になる前に読んでおきたい。


『意識のリボン』(集英社文庫)

もう1冊くらい綿矢りさを買っていこうと思い、見つけたのがこれ。背表紙の文章を読む限りでは僕の好みとは全く合わなそうだが、短編集というのは良い。何本か口に合わないものがあっても、とりあえず最後までは読めるものだ。
問題は今、既に推理小説の口になっており、当分はこちらに手を伸ばす気になれないこと。しばらく積んでおこう。


『デジタルリセット』(角川ホラー文庫)

知らない作家の知らない作品。衝動買い。
小林泰三以外の角川ホラー文庫を買うのは久しぶり。あらすじは面白そう。Jホラーではなく、ミステリ寄りの作品のようだ。期待。塔の上の方に積んでおこう。


『プラスチックの祈り 上』
『プラスチックの祈り 下』(朝日文庫)

作家・白石一文の名前は知っていたが、作品に触れたことはない。この本はタイトルも初めて見た。
あらすじを見るにSFホラーの類かと思ったが、帯には“哲学ミステリー”とある。
一見面白そうだが読んでみると退屈な本かもしれない。まあ挑んでみる価値はあるだろう。
上下巻でそこそこボリュームがあるので、腰を据えて向き合える日まで積んでおこう。


『新しい時代への歌』(竹書房文庫)

最後の1冊は海外SF。これも知らない作家の知らない作品。衝動買い。
感染症などの影響で有観客ライブが禁止された世界の物語だそうな。なんというか、モロに時事問題を取り入れたフィクションはいつもは避けているのだが、長く1人の歌手の活動を見てきた者として気になってしまった。表紙の弾き語る女性のイラストにも妙に惹かれるところがある。遠からずこの本を読みたくなる日が来る気がする。それまで見える所に積んでおこう。


以上6冊。本を買ってから実際に読み始め、読み終えるまで、僕がどれくらい時間をかけているのか確かめてみよう。
でもまずは、今日から読み始めた『自由研究には向かない殺人』を読破してから。その後にはアレとアレも読みたいし……。先は長い。

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