学生のためにできることを。これまでの経験も活かしながら学生に寄り添った桜美林大学の授業。
こんにちは。ZIPAIR note編集部です。
今年の6月から7月、「コロナ禍でインターンなど企業と関わる機会が減っているなか、学生のために何かできることをしたい」という想いで、ZIPAIRのSDGsプロジェクトチームは桜美林大学で授業を担当していました。
授業を担う意味を考え抜いた結果、学生とどのように向き合ったのか。また、授業を通じて改めて実感した仕事の意義とは。今回の授業を担当したメンバーの一員で客室乗務員である原田佳穂里さんよりお話しします。
***
「原田は勉強が好きなんだろう。新しいステップをと思って」。3月の終わり頃、その言葉とともに新しい仕事を任されました。
内容は“桜美林大学の航空業界をテーマにしている授業を担当し、SDGs達成のためにZIPAIRが取り組むべき企画を学生に考えてもらう”というもの。
正直なところ「私に務まるのか」という驚きと不安がありました。ですがそれ以上に期待して任せてくれたことが嬉しく、「やるからには全力で応えたい」という思いが強くありました。
社内外の打ち合わせを重ねていくと、今回の授業に対するそれぞれの目的や思いが見えてきました。
そのなかで一番印象的だったのは、「学生たちは今回の授業を受講するために、学費のほかにさらに受講料を払っている。その意味を考えないといけない」という上司の言葉。この授業は会社として宣伝という目的もあります。ですがそれ以前に「一生懸命に学ぼうとする学生に応えたい」という根底の思いを改めて実感する瞬間でした。
思考錯誤をして授業の骨組みを作り、授業を一緒に行う同僚とも相談を重ねながら内容を少しずつ詰めていきました。
実は今回のこの取り組みでは、桜美林大学のOGである同僚もサポートに加わっています。なかには昨年に卒業したばかりの者もいましたので、彼らの視点を盛り込み、学生に寄り添えるものにできるよう知恵を出し合いました。
***
授業は全部で5回。学生がグループワークで企画案を考えプレゼン発表を行い、最終日にZIPAIRからフィードバックをし、そして最優秀企画案の選定と表彰を行うという流れです。
1回目の授業ではZIPAIRの企業方針やSDGs達成のために実際に行っている事例、働き方や部署などの現場を紹介し、2回目以降は企画の方向性がイメージできた状態でグループワークに臨めるような授業構成にしました。
1回目の授業で会社の雰囲気を知ってもらえるような内容も組み込んだのは、その方がZIPAIRで働くイメージを持ってもらいやすいと考えたからでした。ZIPAIRの一員となった気持ちで、ZIPAIRだからこそ取り組むべきと思う企画案を考えてもらいたかったのです。そうすることで、学生にとってより実社会・実企業で働いているような体験ができる機会になればいいなと思いました。
授業に臨む学生は本当に一生懸命で、私たちもその熱意に真剣に応えたいと強く思いました。
「もし自分が学生の立場だったら、どのようなフィードバックの仕方が良いか」「辛口の結果発表で一喜一憂した後、OGからどんな話を聞けたら嬉しいか」。
考えた末にお話ししたのは、就職活動や学生時代に頑張ったことなどの経験談でした。
全6グループの企画に対して細かくフィードバック。そして客室乗務員であるOGたちが就職活動における体験談と学生へのメッセージを込めて語った
「もっと授業を盛り上げられたのではないか」「もっと一人一人に寄り添うことができたのではないか」。
授業を終えた今、振り返ると反省点はたくさんあります。ですが後日学生よりいただいた感想に「辛口のコメントのなかにも褒めてもらえた点もあり自信につながった」「OG経験談の言葉が胸に刺さった」などとあり、「私たちの想いが届いたのかな」と思うととても嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
最優秀賞のグループにはスニーカーがプレゼントされた。さらに熱のこもった発表を受けて「頑張った学生の皆さんに記念になるものを残したい」という想いから、全員にオリジナルシールが渡された
***
仕事は何のためにするのか。それは“人を幸せにするため”だと思います。
生活に必要なお金を対価として得ながら、誰かを笑顔にすることに一生懸命になる。ZIPAIRの入社当初に役員の方が同じようなことを話していて、「素敵な上司、同僚に囲まれた職場だな」と感動したのを今でも覚えています。
自分の性分や経験を活かしてよりたくさんの人に幸せを届けることができたら、とても幸せなことだと思います。そしてZIPAIRは、間違いなくその可能性を引き出してくれる場です。
今回の授業もそうですが、客室乗務職につきながら多くの業務を兼務できる機会がたくさんあり、個々に合わせた多様な働き方ができることも理由の一つです。
就職を前にする学生さんたちにはこれからたくさんの分かれ道が待ち受けていると思いますが、それぞれが望む選択ができることを心から願っています。そして今回の出会いが新しい発見につながっていたり、今後に活きる刺激の一つになっていたらとても嬉しいです。