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悪夢に悩まされない方法
精神分析家が考える夢の正体
オーストリアの精神科医である、ジークムント・フロイト(1856年5月6日 – 1939年9月23日)は「夢には無意識があらわれる」と提唱し、見る夢のほとんどは性的な欲求不満からくるものではないかと考えていた。
そう考えられたのには、彼が生きた時代背景に起因する。
当時は現代のようにオープンではなく、世間的に性的な抑圧があった為と考えられている。
彼にはカール・グスタフ・ユング(1875年7月26日 - 1961年6月6日)という弟子がいた。
ユングは夢は性的欲求のみではなく、様々な意識が隠れているのではないかと考えた。
また、全世界の人間が無意識の中でつながっているのではないか、という「集合的無意識」という概念も提唱していた。
無論、精神分析家はフロイトとユングだけではなく、その他の精神分析家の多くもまた、夢と無意識の関係を認めていた。
私たちが見る夢
私たちは毎日のように夢を見る。
「いや、ほとんど見ないよ。」という人もいるが、実際は深い眠り(レム睡眠)の時に見ていると言われている。
しかも深い眠りは90分周期で訪れる為、一度の睡眠で複数回も夢を見ている事になる。
夢を見ていないと思ってはいても、夢は記憶に定着しにくい為、起きたら忘れている事が往々にしてあるものなのだ。
ところで夢というものには、実にたくさんの印象的なモノや出来事が現れる。
空を飛ぶ夢、おいしいものを食べる夢、追いかけられる夢、仕事の夢、こどものころの夢など・・・。
夢分析とは異なるが、夢占いという分野も存在しており、夢は何らかの意味を暗示しており、時には何かをもたらしてくれる、という考え方もある。
「補償夢」と「逆補償夢」
「夢の中で大金持ちになっていた」「好きな女優と付き合っていた」「海外を飛び回って活躍していた」など、非現実的な夢を見た場合、それは深層心理ではそれらを実現させたいが、実際は出来ていない…というストレスを、夢を見る事で緩和させているとされている。
これが「補償夢」といわれている。
要は、「起きて見る夢」を、「寝て見る夢」の中で実現させて、心を落ち着かせるものだと言える。
反対に「逆補償夢」というものもある。
例えば仲の良い友人と大喧嘩をしてしまった、という夢を見た場合、これは深層心理では「喧嘩なんてしたくない。いつまでも仲良くいたい。」という感情の裏返しであると考えられる。
また万一大喧嘩になった場合、事前に夢で見る事で、その場面に対処できるようになるためだとも考えられている。
夢との向き合い方
古来から「予知夢」「初夢」「吉夢」「凶夢」など、夢は何かのお告げであるとも伝えられてきた。
しかしながら、時にはただ単に、「トイレを我慢している時に洪水の夢を見る」といった生理的な現象が夢となって現れているだけの事もある。
夢は私たちが普段思っている事や、忘れていても潜在的に思っている事などが、寝ている時にイメージとなって現れるもの。
どんな悪い夢を見たとしても、
「これは何かを暗示しているのではないか…?」「不
吉な事の予兆…?」などと深刻に考えるよりは、自分
なりの気づきとして捉え、日々の生活にプラスに働く
ように夢を活かし、付き合っていった方が、よりよい
人生を送れるはずだ。