#24 誰もが可能性に満ちている~初・Kindle出版に寄せて
(1436字・この記事を読む所要時間:約3分 ※1分あたり400字で計算)
人生初のエッセイ集を出版した。
2022年9月9日。
夢がまた一つ叶った日。
これから先もきっと、私はこの日のことを忘れないだろう。
中学生の時から文章を書くのが好きだった。
きっかけは、趣味の読書。
素晴らしい作品を次々と読んでいくうちに、いつしか「自分も書いてみたい!」と思うようになり、筆を執ったのが始めだ。
日記。
小説。
ポエム。
エッセイ。
思いを馳せ書き続ける毎日。
近所の文房具屋で買った小さなノートはいつもあっという間に文字で埋め尽くされ、引き出しの中には私のオリジナル「文集」が1冊2冊とどんどんたまっていった。
後に、ようやく我が家にもインターネットが引かれるようになった頃。
同級生が、ネットサーフィンやオンラインチャットの話題でもちきりである傍ら、私は熱狂する程に「ブログ」というサービスにのめり込んでいった。
画期的だった。
自分の書いた原稿が全世界に公開され、色んな人に読んでもらえるなんて、こんな夢のようなことがあって良いのかと思ったくらいだ。
ブログサイトを立ち上げ、運営するのは「自分だけの世界」を作り上げていくようで、本当に楽しかった。
全て自由自在だ。
他人が投稿した記事を読むのもとても面白かった。
表現が上手いクリエイターの作品を見ると良い刺激になり、「もっと頑張りたい!」と創作欲も更に高まった。
大学までは、中国語で。
社会人になり、日本で就職してからは、日本語で。
一年、もう一年と続き、文章を書くことはもう生活の一部同然になった。
そんな中、ある日ふと「本を出してみたい」と思うようになった。
「自分の作品を、『書籍』という形でまとめたい」と。
ただ、周りに伝えても反対の声しか返ってこなかった。
「作家になれるなんてほんの一握り」
「素人が簡単に本を出せるわけがない」
「出版をするのにはたくさんのお金がかかる」
現実の厳しさに落胆した。
でもやはりどこかで諦めきれなかった。
ダメ元で、私はあれこれとリサーチを続けた。
何か、「素人でも出来る・お金がかからない」出版方法は無いだろうかーー
そして、見つけたのだ。
「Kindle出版」を。
実際、今回の出版にあたって発生した費用は0円だ。
原稿も、普段書き溜めたのをWordでまとめたものを使っている。
読みやすさを考慮し、一部レイアウトは整えたが、難しい作業は特に無かった。
本の表紙も自力で作成した。
フリーで画像編集が出来るサービスを利用し、簡単な素材を組み込むだけで仕上げられた。
材料が整ったら、Kindle出版サイトにログインし、必要な情報を記入。
原稿・表紙をアップロードすれば、後は審査が通るのを待つだけだ。
最大72時間かかるとのことだったが、私の場合、なぜか30分前後で審査が通ってしまった。
びっくりである。
かくして心の準備も出来ていないまま、いきなり夢が叶ってしまったのだ。
更にSNSで宣伝するやいなや、「買います!」「読みます!」と多くのフォロワーさんから優しいコメントがどっさり届いた。
家族や友達、元職場の同僚、上司までもが「応援するよ」と購入してくれた。
嗚呼!
心に熱く思い、更にそれを行動に出せば、願いは実物になるのだ!
小さな一歩だが、今回の出版は私に大きな自信をつけてくれた。
今後もまた本を出版するかは、まだ分からない。
ただ、創作活動はこれからも続けていくつもりだ。
本当に、便利な時代になった。
思いを実現出来るツールが、溢れかえるほど存在する世の中になった。
想像していたのとは違っていても、必ず別の形で夢を叶えられるルートはある。
誰もが、可能性に満ちているのだ。