人は、誰しも問題を乗り越える力を持っている
2020年。世界が激変し、私自身の生活も激変した。先の見えない未来に戸惑い、いろんな人に相談したりもした。
そうして色々試した結果、結局一番ふさわしい相談相手は誰かと言えば、「自分自身である」ということに行き着いた。
*一番の相談相手は自分*
今自分がどういう状況にあるのか。これから自分はどうなりたいのか。今、悩みを抱えるに至った根本的な原因は何なのか。
過去の経験が今の思いや考えに影響を与えている可能性はないか。今何を感じ、どのように考え、どういう気持ちなのか。
それを一番わかっているのは、他でもない自分自身であるということ。
*80年前、既に理論として提唱されていた*
今から約80年前。実はそのことを提唱した人物がいた。アメリカ人のカール・ロジャーズ。来談者中心療法というカウンセリングの理論を提唱した人である。
*断言してくれる人の指示が、必ずしも自分に当てはまるかは分からない*
こころが弱った時、ついつい答えを断言してくれる人、「~しなさい」とはっきり言ってくれる人に頼りたくなる。
でも実際は、その人が言う指示や答えは所詮その人の環境やパーソナリティーを前提にした成功事例の1つであって、必ずしも自分に同じ方法が合うとは限らない。
だからこそ、行き詰った時、悩んだ時こそ自分の心の内を探検する必要があるのだと今回改めて実感した。
今自分はどういう気持ちなのか。その気持ちはどういう考えから、生まれてくるものなのか。綺麗ごとでなくてもいい。怒りや、寂しさ、悔しさ、恨み、やるせなさ、甘えたいという気持ち。「私は今、そう思ってるんだ・・・」良いとか悪いとか判断せずに、ただ淡々と書き留める。
そうやって根気よく掘り下げるうち、思いがけない自分の本心にたどり着くことがある。
*私が「自分に相談する」理由*
今年私はパワハラで会社に行けなくなって退職した。一時はうつ状態が酷く、ベッドの上から起き上がれないまま一日一日が過ぎる時期もあった。不眠が重くて昼夜逆転が直らなくて本当に困った時期もあった。でも今は、それなりに一般的な時間帯に寝起きをし、毎日外に出て運動もできるようになった。
そんな数カ月を体験してみて私が実感したこと。それは、自分を否定したくなった時。そんな時こそ、まずは飽きるまで眠り、そして自分の気持ちや考えに耳を澄ませてみることの大事さ。
そうする事で、時折思いがけない何かが降ってくることがある。それは、いつの間にか蓋をしていた感情の時もあれば、いずれ向き合うべき過去の傷なのかもしれないし、未来へのヒントかもしれない。苛立ちが起こることもあれば、涙が出てくることもある。だけど少なくとも何もしないよりかは何かしらの前進はしている。
だからこそ、何より自分に相談することが大事だと私は今年改めて実感した。