Vol.3 LTインターバルを効果的にするコツとは?
さて今日は「LTインターバルを効果的にするコツ」についてお話していきます。
LTインターバル自体、ものすごく効果的なトレーニングプログラムなんですが、そんなLTインターバルからさらに効果を引き出すにはどうすればいいのか?
今日はこのあたりについてお話ししていきます。
脳をいかに「運動の指令」というタスクに集中させるか
前回もこの「脳のマルチタスクを防ごう」というお話をしましたが、今日はもう少しその内容を深掘りしていきます。
今日お伝えしたいことを一言でまとめると…
「脳をできるだけ『運動の指令』タスクに集中させること」です。
僕たちは脳からの指令によって身体を動かすことができていますから、「走ること」も脳の指令の影響を受けます。
ですから、自分の実力をできる限り発揮するためには、いかに「脳が適切に運動の指令を出してくれるか?」という視点を持つことが重要になります。
そのためには「脳が『運動の指令』タスクに集中すること」が大事。
これによって、脳は過度にエネルギーを消費する必要がなくなりますから、パフォーマンス低下を防ぐことができます。
しかし…
「これくらいのタイムでは走りたい」
「まだあとどれくらいの時間(距離)が残っているだろう?」
「今、どれくらいの心拍数で走ってるんだろう?」
「1週間前と比べて全然身体が動かない」
このような色んな「雑念」は、僕たちの頭の中に何食わぬ顔で侵入してきます。
すると脳はそのような雑念にもリソースを割かなければならなくなります。
これがつまり「マルチタスキングモード」で、僕たちのパフォーマンスを低下させるきっかけになってしまいます。
特に、心拍数が上がってきて苦しさを感じ始めると、不安が押し寄せてきて、「雑念」はその感情に便乗して侵入してきます。僕なんてよくその侵入を許してます(数を途中で間違えるときは侵入されている)。
ただ、僕は最近、いつもこう考えるようにしてるんです。
「このような『雑念』は、そもそも発生して当たり前である」
この前提からスタートした方が、「雑念」が発生した後の対処がスムースなんですね。
みなさんが僕のように「雑念」だらけかどうかはともかく、心拍数が上がってきたり、脚が重だるくなってきた時に「う、ちょっとキツくなってきたな」となり、そこから不安が押し寄せ、多少なりとも「雑念」が侵入してくる経験を、一度くらいはされたことがあるんじゃないでしょうか?
ですから、「雑念」の侵入による「マルチタスキングモード」に傾き始めたときに、どうやって雑念のさらなる侵入をブロックし「シングルタスキングモード」に戻せるか?を準備しておいた方がいいと思うんですね。
その対策としてオススメなのが「数息観」と「ウォッチの活用」です。
高岡 尚司(たかおか しょうじ) ゼロベースランニングクラブ・オーガナイザー 熊本国府高校陸上競技部長距離ブロックコーチ 鍼灸マッサージ師 ランニング足袋・開発アドバイザー ALTRA JAPAN アンバサダー 合同会社エフエイト・代表社員