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映画感想2022

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映画感想『RRR』

映画感想『RRR』

原題:「RRR」

※ タイトルの「RRR」は「Rise(蜂起)」「Roar(咆哮)」「Revolt(反乱)」の頭文字に由来。

楽しかったぁヾ(≧▽≦)ノ

1920年、英国植民地下のインド。
立場の違う屈強な2人の男ビームとラーマが出会いそれぞれの使命感で超高濃度なスペクタクル大作を描き出していく。

同監督の『バーフバリ』が好きだったらこれも楽しめると思うが今作の方がもっと庶民的な話なので入

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映画感想『トップガン マーヴェリック』

映画感想『トップガン マーヴェリック』

原題「TOP GUN: MAVERICK」

◆あらすじ◆
アメリカのエリート・パイロット・チーム"トップガン"だったが、ある時そんな選りすぐりの精鋭である彼らをもってしても達成困難な任務が立ちはだかる。そして、その到底不可能と思われるミッションを成功させるための切り札となる教官として彼らの前に現れたのは、伝説のパイロット"マーヴェリック"だった。トップガン史上最高のパイロットでありながら、規律に

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映画感想『レイジング・ファイア』

映画感想『レイジング・ファイア』

原題「中:怒火 / 英:RAGING FIRE」

『新少林寺』ベニー・チャン監督の遺作。

ドニー・イェンてちょっと段田安則に似てるよなぁ・・・っていつも思いながら観ちゃうんだけど今回も例外無くそうだった。いや、今作は特に似ていたように思うのはアタシだけか?

そんな事はどーでも良い!!

警察VS元警察所属だった武闘派の犯罪集団という構図だが、犯罪人の方がスタイリッシュって言う「公務員なめとん

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映画感想『ザ・ホエール』

映画感想『ザ・ホエール』

原題「THE WHALE」

確かにオスカー獲得は納得出来なくもない。

てか、でかくなり過ぎたチャーリーを看護するリズ役のホン・チャウが凄く良かったな。
彼女がオスカー獲っても良かったんじゃないかな?って思うくらいには素晴らしかったと思う。彼女の背景だけはしっかり描かれてた。

舞台劇の戯曲そのままに演出してる感覚は嫌いじゃないがプロットの肉付けと削ぎ落しのバランスがちょっと好みではない感じ。

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映画感想『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』

映画感想『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』

原題「SPIDER-MAN: NO WAY HOME」

⚠️完全なるネタバレ。
これから観る人は絶対読まないで❗️

FESTIVAL&CARNIVAL !!!

まぁ、とにかくサム・ライミヴァージョンから今作まで『スパイダーマン』を観続けた人に『スパイダーマン』とは何ぞや!と言うテーマを突き付け、そしておそらく高い確率で納得行く着地に持って行ってるまさしく【マルチバース化】の具現作として成立!

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映画感想『日本語劇場版サンダーバード55/GOGO』

映画感想『日本語劇場版サンダーバード55/GOGO』

原題「THUNDERBIRDS THE ANNIVERSARY EPISODES」

『54321Thunderbirds are Go!』

懐かしー!
子供の頃「♪サンダーバードぉぉ」とEDテーマを歌いながら操り人形の真似してたなぁ。

でも今観ると記憶が世界観のみで2号のコンテナ式とか完全に忘れてたわ。

だけどさ、台詞の違和感だらけの間とか感情の無い返しとかあの頃のままの雰囲気で声優さん達

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映画感想『劇場版 呪術廻戦 0』

映画感想『劇場版 呪術廻戦 0』

このコミックの内容を全く知らない身だったがストーリーが【0】と言う事で乙骨君の始まりの物語だったのが奏功、充分に楽しめた。

五条悟が繰り出すコメディ要素が個人的にはドンズバ。
生徒くん達とのボケツッコミも程良く微笑ましい。₍₍ (̨̡ ‾᷄♡‾᷅ )̧̢ ₎₎

そして、バトルシーンめちゃかっこいい!
色彩に富んだ映像の妙で迫力もだが、なんかアートっぽい美しさがある。
正直アニメ見とけば良かった

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映画感想『クライ・マッチョ』

映画感想『クライ・マッチョ』

原題「CRY MACHO」

御年91歳のイーストウッド監督がこの内容で自らを主演とする意味がジワジワと汲み取れる。

なんなら艶っぽいシーンもあるのか?無いのか?みたいな或る意味ハラハラ感も出しつつww、ホント人間枯れちゃいかんぞと尻蹴られてる気するわ。

さすがに歩く姿はもうお歳よねって、そこまでやらんでも良くない?って思っちゃうけどそれでも人間味を表現する手腕は相変わらずで彼ならではの"人の

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映画感想『ハウス・オブ・グッチ』

映画感想『ハウス・オブ・グッチ』

原題「HOUSE OF GUCCI」

背景は"GUCCI"と言う家名とファミリービジネスが引き寄せた実際のスキャンダル&殺人事件。
それをリドリー・スコット監督が見事なブラック・コメディとして色彩豊かに描いてくれた。

まるでシェークスピア劇を思わせる圧倒的なパワフルさであっと言う間の159分。

GUCCI家に生まれながらファッション業界から距離を置くマウリツィオ。
この中途半端にGUCCI家

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映画感想『コンフィデンスマンJP 英雄編 』

映画感想『コンフィデンスマンJP 英雄編 』

ダー子の衣装、相変わらず可愛い❤︎
角野さんも可愛い❤︎

ずっとシリーズ観続けた観客は"騙される快感"が完全に赤星の気持ちとリンクしちゃってるよね、きっと。
そんな気持ちダダ漏れだったな、あの赤星の顔(笑)

今作も何処からがお膳立てで何処まで騙してくれるのか?
仕掛けのみ楽しむ!
もう、推理とか無しでとにかく騙されましょう!って感じ。

水戸黄門かっ!
桃太郎侍かっ!     てね。

毎回

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映画感想『コーダ あいのうた』

映画感想『コーダ あいのうた』

原題「CODA」

タイトルの『CODA』とは「Child of Deaf Adults」の略で「聾唖の親を持つ子供」と言う意味。
そして楽曲に於ける独立した終結部も意味し、ダブルミーニングだ。

今作の主人公は自分以外の家族が全て聾唖者と言う設定。
それ故、両親と兄を演じる俳優達は皆聾唖の役者で手話演技がとても素晴らしい。

これは当事者である俳優を起用する事でリアルで生きた手話会話が体験出来る

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映画感想『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』

映画感想『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』

原題「独 ICH BIN DEIN MENSCH/英 I'M YOUR MAN」

ラブコメと言う勿れ。

AIロボットがかなり身近になった今、これは哲学的作品と言える。

実験用に用意されたAIロボット・トムは自分専用にカスタマイズされてはいるが全てが思い通りにはいかず、アルマがいわゆる"多数派"ではない事で高性能AIが最高レベルの学習能力で得た言動も全く噛み合わない。
だがトムの高レベルアルゴ

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映画感想『シルクロード.com ―史上最大の闇サイト―』

映画感想『シルクロード.com ―史上最大の闇サイト―』

原題「SILK ROAD」

実在した闇サイトの顛末を映画化。

匿名なら何をしても構わないのか?
ネット社会が常に抱える問題だ。

自由と無法を履き違えたネット暴走絵巻。

今作ではアナログとデジタル、リアルと仮想、善と悪と言う正反対の物事が描かれるが一番興味深かったのは経験則(現実)と理論バカ(理想)の駆け引きだな。

PCオンチの叩き上げ刑事がサイバー部署でデジタル優位のヒエラルキーに奮闘す

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映画感想『ノイズ』

映画感想『ノイズ』

コレ、好きだわぁ。

第三者的私感を述べれば非常に意地の悪さを含んだ負の連鎖の応酬。

特に捜査で登場する永瀬正敏演じる刑事の描写なんて正義に裏打ちされる悪意とも取れる。

舞台は安泰を絵に描いた様な島、だがその閉塞故に齎されるモラルの崩壊。

島全体が顔見知りで長年の付き合い。
他人だが家族の様でもあり、だがそれ故に見せない、見せづらい人格の背面。

穏やかそうに見えるが張り詰めながら営んで来た

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