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社会の中核を担う人材を育てる!スタートアップの新卒オンボードプロジェクトとは?

今年度はZENKIGENを創業してから初めて新卒採用計画をいちからつくり、5名の新卒メンバーが4月に入社しました。

(なぜ新卒を採用したのかについては、以下の記事をご覧ください。)

スタートアップの新卒オンボードといえば、「そもそもオンボードの仕組みがない」といったイメージがあるのではないでしょうか。
リソースが豊富にあるわけではない中、どのような思いで『新卒オンボードプロジェクト』を企画・実施したのか?!果たしてその成果は?!
今回は1Q社内表彰でベストプロジェクト賞を受賞した新卒オンボードチームにインタビューしました!
ぜひ最後までご覧ください!!

ZENKIGENとしての責任

ーZENKIGENで新卒オンボードを実施したのはどのような思いからでしょうか。

1番は新卒でZENKIGENに入社してくれた5名に、「入社したことを後悔して欲しくない」という思いからです。新卒でスタートアップに入社するというのは相当な覚悟と勇気が必要だったと思います。その意思決定を最大限尊重し歓迎して、この5名を受け入れる責任がZENKIGENにはあると思っています。
また、ZENKIGENのPhilosophyである“For Our Next Generations”にも通じていて、採用して終わりではなく、次の世代の彼らが全機現できるように育成していく責任があると思っています。

偏狭にならないような広い視野で

ー企画をするにあたり、どのようなことを意識されていましたか。

「偏狭にならないように」ということは特に意識してきました。
我々ZENKIGENのお客様は社会を支えているさまざまなジャンルのお客様です。私たちがスタートアップ界隈にいるからといって、この狭い界隈にいる感覚が当たり前になってしまった時には、お客様に私たちが届けたい良い価値が届けられなくなってしまうのではと考えています。そのため、歴史ある企業や大きな規模の企業の一般的な感覚を肌で感じることが、とても大切になると考えました。

おそらく会社によっては、名刺交換や電話の取り方、上座下座などのマナー研修を実施していないという会社もあると思います。実際、ZENKIGENで働いていても名刺交換をする機会などはとても減少しています。ただ、今の社会で活躍されている人が新卒や若手の時には、社会の常識としてそのようなマナーが存在していたことは確かです。そこで、私たちが名刺交換について知ろうともしないスタンスをとったときには、自然な振る舞いで大きな価値観のズレを生み出すことになり、その姿勢が機会損失に繋がる可能性があるとも考えられます。社会と対峙する上で圧倒的に必要な意識や感覚であるため、一般的に常識だと考えられているものは省かずに、積極的に取り入れるようにしました。

ー先ほど、新卒を受け入れて育成していく責任があると言っていましたが、ZENKIGENの中はもちろん、社会で活躍する人材を育てることに繋がっているのですね!?

そうですね。もちろんZENKIGENの中で活躍するというのは実績などから目に見えて分かりやすいと思いますが、彼らが一生ZENKIGENにいるのかというとおそらくそうではないのではないかと思っている部分があります。働いていく上でやりたいことや自分の得意なことを新卒期間で見つけて、今後彼らが望むキャリアのロードマップ設計に活かして行ってもらいたいなと考えています。その中で、他業界や他業種にも興味を持つ可能性もあるので、将来の選択肢を狭めず、可能性を広げる場所にしてほしいなとも思っています。だから、まずはZENKIGENで活躍する人材を育てるのはもちろんですが、長期的にみても社会で全機現しながら大活躍できるような人材を育てるという思いがありますね。

リソースを最大限に活かしたカリキュラム

ー次に、カリキュラムについてお聞きしたいと思いますが、今回初めてながらさまざまなコンテンツを用意されていたようですね!

そうですね。先ほどお話ししたビジネスマナー研修をはじめ、各事業部やチームのオンボード、デザイン思考研修などの全体研修はがっつり2週間ほど期間を設けて実施しました。
その他、配属後から2ヶ月以内に終わる短期的なオンボードと半年を要する長期的なオンボードを用意しました。

◯短期的なオンボード〜最適なタイミングで良いエッセンスを〜

短期的なオンボードの中で、配属後の最適なタイミングを狙って行われた研修(スポット研修)にはどのようなものがありましたか。

代表的なスポット研修は、一つにZENKIGENで活躍する社員に聞く「仕事の流儀研修」、そして、もう一つにSAPジャパン社と行った合同研修がありました。

まず、ZENKIGENには多数のプロフェッショナルが在籍しています。そのため、仕事の流儀研修においては、どうしたら彼らのようなプロフェッショナルになれるのかというような、リーダークラスの社員のパーソナリティーやここまでの道筋を知ることで、社員のことを理解すると共に、何かキャリアにおいて参考になるヒントを得てもらえたらなという思いで企画しました。
新卒研修で快くそして積極的に講師を担当してくれた多くの社員には、とても感謝しています。

次に、SAPジャパン社との合同研修については、ZENKIGENの新卒5名とSAPジャパン社の新卒25名の計30名で各チーム6名ずつに分かれて行われ、ZENKIGENの新卒社員は各チームに一人ずつ割り振られました。そこで、ZENKIGENのプロダクトである「harutaka(ハルタカ)」を用いたワークショップを実施しました。SAPジャパン社の新卒社員に混ざり、同世代で別の目標を持つ人たちと一緒のチームで一つのことに取り組むことにより、ZENKIGENの新卒5名とは異なる個性や価値観にも触れられることは、彼らにとってとても魅力的であり、良い刺激になると思いました。そのため、今回SAPジャパン社に誘っていただいたこともあって、快諾させていただきました。

ーそれこそ、彼らが偏狭にならないように目線を外に向け、積極的に社会のさまざまな人と関わるきっかけをつくる目的でもあったということですね!
今回SAPジャパン社からのお誘いはどういったきっかけだったのでしょうか?

SAPジャパン社は、企業向けソフトウェア大手の独SAPの日本法人であり、ZENKIGENが入居している「Inspired.Lab(インスパイアードラボ)」を三菱地所と共同運営をされている企業です。Inspired.Labは、先端テクノロジーをもつスタートアップと、大企業の新事業・研究開発を担うチーム・人材が集まる場所です。社会に大きなインパクトを与え、将来の産業構造を変革していく可能性を秘めた最先端の科学技術や研究成果をベースとするテクノロジーが集積し、企業の協創が生まれる拠点を目指しています。

ここに入居するZENKIGENとSAPジャパン社同士で日頃からコミュニケーションが生まれており、今回お声がけいただいたのも日常のコミュニケーションから生まれたコラボレーションがきっかけでした。元からこういったコラボレーションを期待して入居したので、理想が現実になり、メリットを最大限活かせていると感じます。

ーなぜスポット研修は入社直後に実施しなかったのでしょうか。

やはり時間を取って全てを一気に教えても、全てを吸収できるわけではないと思っているからです。現場に配属されて、実際働き始めることで現場感を掴めて当事者意識が生まれます。少しずつ最適なタイミングで良いエッセンスを投げていくことで、吸収率や意欲が高まると思っています。

◯長期的なオンボード〜組織の核となる人材へ〜

ー次に半年をかけて行われている長期的なオンボードとは一体なんでしょうか。

経営と人事が企画している「新卒野澤塾」になります。

ー代表の野澤にちなんでいることから、やはり代表の思いが強いオンボードなんでしょうか。

その通りです。現在ZENKIGENは社員数70名ほどの組織であり、その中で新卒社員はまだ5名しかいません。しかし、今後益々会社が成長し500名を超え、1,000名、1万名となる従業員規模に成長していったときには、この新卒メンバーは間違いなく会社の文化を創り、引っ張っていくような、組織の核となる存在だからこそ、育てていく必要があると考えています。よって、新卒社員のマインドセットを目的に、代表の野澤から直接伝えていく時間を設けました。

内容としては、代表からのオリジナル講座や代表が尊敬する社外ゲストによる講座、課題図書を用いたプレゼン・ディスカッションなどがあり、半年間かけて全12回を実施しています。実務スキルとしての顕在能力よりもスタンスやマインドなどの潜在能力の習得の方が時間を要するため長期的なオンボードとして企画しました。

課題図書では、一人一人はなぜ生まれ、そして何で生を成していくのかについて考えるような「生きる」や「死生観」などに関するテーマが多くありました。
マインドセットについては、この12回全てを受講したから完璧になるというものではなく、経営と人事側はマインドセットの最初の軌道に乗せる“手押し車”のような役割であると思っています。

その先はみんなが継続して自主的に学びを深めていくのかなと思っていますし、そのような行動が垣間見れた時には見守っていきたいと思っています。

新卒社員が会社に欠かせない存在へ

ー新卒社員は入社してからまだ半年しか経っていませんが、実際にオンボードの成果や新卒社員の成長を感じる瞬間はありますか。

たくさんあります。それぞれの配属先のチームからは即戦力として彼らの存在を認識・容認している様子が伺え、既にチームに欠かせない頼れるメンバーとして活躍してくれています。
社内の誰に聞いても新卒の活躍を褒めるコメントが出てきますし、配属先のリーダー陣から人事に対して、新卒メンバーの活躍を褒めるコメントを直接言われることも多々あります。
今回もプロジェクト賞として称賛をいただくことができたのも、それらの声を形にしてくれたものだと感謝しています。

この研修やオンボードが直接この業務に繋がったとは言い切れるものばかりではありませんが、元々彼らは入社前から学習意欲がとても高く、配属後もその姿勢を常に保ち続けていることが大きく影響していると思います。学ぼうとする圧倒的な主体性を継続することに難しさが一定ある中でも常に学ぼうとして、先輩に食らいついていく姿は見ていて頼もしく感じています。
オンボード時も彼らは機会を最大化して、自分の力にしようというような気持ちで参加してくれていたのは、とても伝わってきていたので、人事としても嬉しかったです。

次年度以降に向けて

ー最後に、今年度の成果が少しずつ表れている中で、次年度以降はどうしていきたいと考えていますか。

大前提、採用人数が多くないスタートアップだからこそ、その代で必要なものを抽出して、提供していきたいです。新卒を100人採用しているような会社だと、どうしてもオンボード内容を毎年アジャストするのは難しくなってきますが、私たちはまだ少ない人数しか採用していないからこそ、メンバーそれぞれの属性や個性を見ながら、必要なスキルなどを提供していけたらなと考えています。そのため、毎年決まった内容を実施するのではなく、その代その代の色を活かせるように内容を変えていきたいです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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