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リューベン・オストルンド監督『ザ・スクエア 思いやりの聖域』人間の厭らしさに向き合う151分
<作品情報>
「フレンチアルプスで起きたこと」で注目されたスウェーデンのリューベン・オストルンド監督が、2017年・第70回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞したヒューマンドラマ。アート界で成功を収めた男性がさまざまなトラブルに見舞われる様子をエレガントかつ痛烈な笑いを込めて描き、他者への無関心や欺瞞、階層間の断絶といった現代社会の問題を浮き彫りにした。現代アート美術館のキュレーターとして周囲から尊敬を集めるクリスティアンは、離婚歴があるものの2人の娘の良き父親で、電気自動車に乗り、慈善活動を支援している。彼が次に手がける展示「ザ・スクエア」は、通りかかる人々を利他主義へと導くインスタレーションで、他人を思いやる人間としての役割を訴えかけるものだ。そんなある日、携帯電話と財布を盗まれたクリスティアンは、その犯人に対して取った愚かな行動によって予想外の状況に陥ってしまう。出演にテレビシリーズ「マッドメン」のエリザベス・モス、「300 スリーハンドレッド」のドミニク・ウェスト。
2017年製作/151分/G/スウェーデン・ドイツ・フランス・デンマーク合作
原題:The Square
配給:トランスフォーマー
劇場公開日:2018年4月28日
<作品評価>
60点(100点満点)
オススメ度 ★★★☆☆
<短評>
上村
うーん、正直自業自得としか思えなくてずっとイライラしっぱなしだった。でもアート映画というと美術館のドキュメンタリーか画家の人生とかそういうのばっかりだったが、この映画はアートと映画の新しい関わり方だなあとは思った。ただうーーん。つまらんよなぁ…
吉原
序盤はアーティスティックな美術館の風景やちょっとシニカルな笑いの要素を見せることによってこちらを楽しませてくれるが、だんだんと、オストルンド監督の十八番である「人間のいやらしさ」が垣間見えてくる。特に、終盤の記者会見のシーンは、責任問題を問われるべき人物が状況を全く理解していない様は、非常に現実的なシーンではないでしょうか。パルムドールを取ったということで並大抵の映画でないことは予想済みでしたが、その予想のさらに斜め上をいく珍作でした。
<おわりに>
今やパルムドールを二度受賞している鬼才リューベン・オストルンド監督作品です。かなり人を選ぶ、斜め上をゆく珍作です。
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