2024年7月期 夏ドラマ GO HOME

日テレ 土ドラ9 GP帯 ドラマ
『GO HOME』
主演/小芝風花 大島優子

遺体がテーマなのが嫌であまり乗り気ではなかったのですが、同枠前クールの『花咲舞が黙ってない』が好きだったし、取り敢えず視聴してみました。

結果、爆死です。『南くんが恋人』と夏ドラマのワーストを争うほど酷いドラマだったと思います。
これが来年の大河ドラマを担当する脚本家だと知り(私は大河は勿論、NHKとEテレは一切見ない派ですが)大した事ないんだなあと本気で驚きました。

「警視庁に実在する部署をモデルに描く、ありそうでなかったミステリー×ヒューマンドラマ!!」
「ご遺体に残されたわずかな手がかりから、死の真相を明らかにし、家族や恋人の元に帰すため女性バディが奔走!」というふれこみのドラマです。

まず、主人公の桜(小芝風花)の性格がどうしても好きになれませんでした。自分の正義を振りかざして、とにかく押し付けがましいんです。

毎回、ご遺体を帰しに行くと必ず一度目は拒否られるというワンパターンなお約束があって、それを桜とバティの真(大島優子)が無理やり説得する形なのですが、桜はご遺体の主には寄り添っても、それを受け取る側の恋人なり家族なりには一切寄り添ってはくれません。とにかくご遺体を帰す事だけに熱心な、かなりはた迷惑な性格です。

そしてその為には手段を選ばず、無茶な捜査を勝手にやります。毎度やります。そして毎度、本当にご都合主義展開で証拠が見つかって無理矢理ご遺体を受け取らせてオシマイです。

全く感動もなければスッキリ解決した爽快感も無いです。事前情報で「温かい気持ちになるドラマです」とか言ってたと思うんだけど、桜のすごい自己満足しか残らない印象です。どこがヒューマンドラマだよと思います。

何より一応、曲がりなりにも実在の警視庁の部者をモデルにした筈なのに、ルールがガバガバです。刑事でもなければ令状もないのに家宅捜索したり、聞き込みして回ったり、どれだけ権限のある部署なんだよとツッコミたくなります。

それも毎回、ご遺体一体の身元捜索の為に時間をたっぷりかけて、時には遠出したりもします。どれだけ暇な部署なんだろうとまたしてもツッコミたくなります。

その上ミステリ部分もガバガバです。私は3話目の、実は整形して入れ替わっていたというあまりにも酷いオチに呆れて見切りをつけて、次の週からスマホ片手の流し見になりました。(1話目から都合よく広い山中からご遺体主のスマホが見つかったり、ミステリ部分がとにかく酷いです)トーヨコキッズの回も自殺動機からして酷かったなあ。

いや、本当にこんなんバカバカしくて見ていられないですよ。面倒くさい考察モノも捜査モノも嫌いな私でも気に障るくらいご都合主義が過ぎるんです。

ミステリ×ヒューマンドラマというなら、最低限のミステリのルールは守って欲しいのに、ガバガバ過ぎて見ていられない、困ったことには触れないでスルーするし、こんな穴だらけのストーリーなのになぜ誰も文句を言わないんだろうと腹が立ちます。

一生懸命感を出したいのか、桜と真の友情を見せたいのか、毎度意味もなく入るボクシングのシーンも演出がすごい寒いです。

このドラマのどうしようも無い点は山程ありますが、たまたま見つけたサイゾーというサイトで、「どらまっ子AKIちゃん」と言うライターさんが『GO HOME』全話、各話ごとにレビューを書いておられて、私の言いたい事は全て詰まっているので、後はそちらをご覧下さいと言う感じです。
(これ見つけたときは嬉しかったわー!大河ドラマ脚本家のせいか、誉めたレビューばかりでうんざりしていたんですよ)

とにかくクッソつまんないドラマでした。役のせいで申し訳無いけれど、もう小芝風花さん主演のドラマを見る気がしないくらい残念です。

『アクマゲーム』もツッコミどころはそれなりに多いドラマでしたが、視聴者を楽しませようという作り手側の熱意は伝わってきたけど(私は毎週楽しみでした)『GO HOME』はもう、なあなあで作られたようなドラマだったと思います。

今期、私の1時間枠ドラマワーストの『南くんが恋人』『GO HOME』どちらも脚本の酷さが際立ちました。楽しみにしてる側の事を考えていない、視聴者を置いてきぼりにした自己満足なドラマは面白くないです。



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