【ネタバレ有】ひとつの時代の終わり「シン・エヴァンゲリオン劇場版」
ついに完結。
「破」や「Q」の公開時、僕はまだ大学生だった。
なのでその頃は公開初日初回上映を観に行ったんですが、今回は仕事のため土曜まで待つことに。
感想は…
うん、まあまあ良かったです。笑
グッとくるところはあったんですけど、Yahooレビューの異常な高評価なんかと比べちゃうと僕的にはそれより2、3枚ぐらい落ちるかなぁという印象。
まず、「エヴァ」という大風呂敷を今回でしっかり畳みにいったことはものすごく評価に値すると思います。
正直、ちゃんと終わるとは全く思ってなかったし。笑
最初にこれまでの劇場版の振り返りが流れた時、「あ、畳む気あるんだな」と思ったもん。
2時間34分という長尺を退屈なく見せているのもすごい。
冒頭にド派手な戦闘シーンをぶち込んでくるのはQと一緒だけど、前回より見やすくなってる。
頭から作品の世界観にどっぷり入ることができました。
後半の展開やメタメタしい演出も、TVシリーズや旧劇までも完結させようとする意欲が見えて良かったと思う。
物語の完結がゲンドウとシンジ、親子関係に帰結したところも素晴らしい。
ゲンドウがシンジを見て、「そうか…そこにいたのかユイ」みたいなセリフを言った時は唯一泣きそうになったし。
全体的に良い作品なんですけど、大きく気になった点がふたつ。
まず一つ目は、最終地点がここまでシンプルならもっとややこしくない話を作れたんじゃないの?という疑問。笑
まあややこしいのが「エヴァ」の魅力なんだよ!と言われればそうなんですけど、個人的にちょっと新劇はめんどくさすぎる。
キーアイテムやキーワードはバンバン出てくるし、○○インパクトという言葉はもう超サイヤ人ばりに乱発されるし、キャラもどんどん増えていく割にはそこまで出番があるわけではないし…
トウジ、ケンスケ、委員長の登場には喜んだけどね。
で、多分ここまでとっ散らかった話になった理由が僕の気になるポイント二つ目なんですけど。
ちょっと監督の心情が作品に出すぎているかなーと。
映画が監督のもの、というのはもちろんわかるんですけどね。
どうも「エヴァの呪縛」とやらに囚われているのはチルドレン達というより庵野監督自身な気がしてならなくて。
作品を通して彼の挫折や復活を見ているような気持ちになるんですが、僕はそんなもん期待してないんですよね。笑
なぜ見ず知らずのおっさんの精神状態を気遣ってまで映画を観なきゃいかんのか。
こっちはこっちのことで一杯一杯じゃい。
「序」と「破」がめちゃめちゃ面白かったので、どうしてもそっちの路線を期待してしまった。
まあ、「Q」や本作のような精神世界を描いたのがエヴァの本分と言えばそれはその通りで。
これは僕の好みの路線でなかったことへのエゴなのかもしれない。
でも、何はともあれシンジくんの成長とみんなが幸せになる未来が垣間見えて幸せでした。
散々悪口言ったけど、終わり方の清涼感は良いです。
前述の通り戦闘シーンは迫力満点だし、綾波のかわいさが炸裂する前半部も楽しい。
序盤はボーカルありのBGMが多くてびっくりしたけど。
あえてなのかな?
ただ、これだけは言わせてほしい。
マリエンドかよ!!!!!