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嵐を聴きながら振り返る、平成という時代〜嵐シングルレビューPart4

嵐のシングル曲をレビューしつつ、平成という激動の時代を振り返っていくという本企画。
気付けば、前回のアップから早くも1ヶ月が経ってしまいました。

今回は、嵐の2003年最後のシングル「ハダシの未来/言葉より大切なもの」をレビュー。
嵐としては初となる両A面シングル。この組み合わせ、強力ですよね。

2003年って、個人的には結構影の薄い年で。笑
海外でテロが多かったりSARSが流行ったり、あんまり明るいニュースがなかった印象なんですよね。
僕は関西出身なので、久々に阪神がリーグ優勝して周りが沸きに沸きまくってたことはよく覚えていますが。

音楽界では、B'zが新曲発売と過去曲の再発でオリコンウィークリーチャートで1位・3〜12位を独占したことが記憶に残っていますね。
あと、SMAPの「世界にひとつだけの花」がリリースされたのもこの年ですね。
この曲も、もうテレビじゃ聴けなくなるんだろうな。

さて、そろそろ本題に入りましょうか。
「ハダシの未来」
の作詞作曲は、アラサー世代なら
知らない人はいないであろうTVアニメ「デジモンアドベンチャー」の挿入歌「Brave Heart」を
製作・歌唱した宮崎歩
(ちなみに志尊淳の叔父らしい)

「ナナナナナ…」という冒頭の合唱パートやクラップ音を用いることでオーディエンスとの一体感を高めたサウンドと、スタンドマイクを使用したパフォーマンスが印象的。

途中までは割とファンキーで
変わったメロディだが、サビでは一気にポップに転じる。嵐にありそうでなかった
タイプの曲だがメロディのインパクト抜群で、15秒で印象を残す必要があるCMソングにぴったり。

ベンチャーズっぽいギターが入る
アウトロの雰囲気も
祭りのあと感があってGood。

「言葉より大切なもの」は、二宮和也主演のドラマ
「Stand Up!!」主題歌。


シングル曲では初めて櫻井がラップ部分の作詞を担当。
ラッパーとして
櫻井のターニングポイントとなった曲で、これ以降はシングル表題曲であってもラップの作詞は櫻井が手掛けるようになった、

曲は若者のむしゃくしゃ感を書いた青春ポップロックといった雰囲気だが、キャッチーなサビメロや
覚えやすいギターリフが特徴的で、同じようなジャンルの「HORIZON」「PIKA★NCHI」と比べると曲調・歌詞ともに角が取れ、非常に聴きやすい楽曲に仕上がっている。

切り取ったメロディ
繰り返した忘れないように
言葉よりも大切なもの
ここにはあるから

という出だしのメロディ・歌詞は、大野の真っ直ぐで曇りのないボーカルも合わさり導入として完璧。

“メロディ”を“切り取った”と表現するのもさらっとオシャレだし、そのメロディには“言葉よりも大切なもの”があるという。
大切なものって一体何なのか、思わず気になっちゃう。素晴らしい焦らしのテクニックだ。
とても童貞が主人公のドラマ主題歌とは思えない。

結局“言葉よりも大切なもの”って一体なんなのか。
これはいかようにも取れるので個人の考えを書きますが、僕としては「気持ち」と
「記憶」なんだろうと勝手に思っています。

2番のサビで

言葉よりも心の方が答えになるから

と歌っていることからもわかるように、この曲の中では”言葉”はそこまで大きな力を持っていない
と考えられており、言葉よりも大切なものは“メロディー”の中にある、と一貫して歌われています。

例えば、僕はこの曲のメロディを聴くと下ネタが多かった「Stand Up!」をコソコソ隠れて観てた中学時代を思い出す。

そんな風に、この曲の主人公も
大切な記憶や、その時自分が持っていた気持ちをなくさないように
思い出と結びついた
メロディを切り取っているんじゃないだろうか。
櫻井のラップパートでも


言葉を残して別れていっても

確かなこの夏だけは君と共に

という歌詞があるし。

最後のサビの歌詞を
どう捉えるかも解釈が分かれそうだけど、

言葉よりも大切だからあなたに届けた

という歌詞は気持ちを好きな人に伝えた
思い出を回想している、という風に捉えている。

その時の自分の気持ちを忘れないように、主人公は
メロディを切り取ったんじゃないかなと。

もちろんこれが全ての受け止め方じゃないと思うし、こういう聴く人によって解釈が分かれそうな
歌詞がすごく面白いと思います。

いやー、2曲とも名曲過ぎて語り過ぎました。
まさかこのシングルに入っている曲だけで1800文字の記事を書いてしまうとは…笑

長くなり過ぎたので、次のシングル以降は次回にしようと思います。
次は、できる限り間を置かずに更新したいですね。

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