「トップガン3」はさすがに危険なんじゃないのか、トム?
制作が前向きに進んでいるそうですが。
しかしながら、「トップガン:マーヴェリック」(2022)が傑作過ぎて少し…いや、包み隠さず言うとかなり不安である。
思い出してみれば、コロナ禍の映画業界に「トップガン:マーヴェリック」がもたらした影響はあまりにも大きかった。
名作の36年振りの続編という、あまりに高過ぎるハードル。
普通なら、どんな作品が出てきても文句を言われる状況だ。
しかしながら皆さんご存知の通り、「トップガン:マーヴェリック」は映画史に残る傑作に仕上がっていた。
有無を言わせぬクオリティで、高くそびえ立ったハードルをあっさりと飛び越して行ったことは記憶に新しいだろう。
本作の大ヒットは、コロナ禍で力を失っていた映画業界に活気も与えた。
様々な制限の中で公開予定がどんどん先送りになる状況下でも、トム・クルーズは「トップガン:マーヴェリック」を配信することを拒んだ。
「この映画は、映画館で観てもらわないと意味がない」。彼には、そんな確固たる意思があったからだ。
作品を観た僕でさえ思った。
『これは映画館で観ることに意味がある作品』だと。
映画史には、時々歴史的な意義を帯びてしまう作品がある。
B級映画の代名詞であったSFというジャンルのイメージを塗り替え、人気のあまり映画館から出ない観客が多かったことで映画館の観客入れ替え制をができるきっかけとなった「スター・ウォーズ」や、差別問題が過熱する最中に公開されたネグロイドヒーロー「ブラックパンサー」なんかがそうだ。
そういった作品は、作品の出来以上に神格化されやすい。
ただでさえ大傑作である「トップガン:マーヴェリック」は、歴史的な意義が付加されたことで神格化されつつある。
この前作以上に上がりきったハードルを、トムは超えられるのか?
主演のトムを含め、マイルズ・テラー、グレン・パウエルなどの人気キャストも続投する予定だそうで。
まあ、きっとトムならやってくれると信じるしかないな。
なんせ、彼ほど昔ながらの映画スターは最早ハリウッドにもいない。唯一無二の存在。
還暦を超えているのにいまだに身体を張ったアクションに挑み、その行動力でコロナ禍で絶望に満ちた映画業界にも風穴を空けた男だ。
なんか、書いてたら何とかなりそうな気がしてきた。
ここまできたら、一生マーヴェリックについていくぜ。